この手嶋龍一という人、NHK のアメリカ総局長をやっている時によくテレビで出て来ていました。良くいえば茫洋とした雰囲気、悪くいえばちょっとピントのはずれた顔立ちで、とてもエリートに見えずに、カミさんと二人で、「この人こう見えてもえらいんやろうねえ、天下のNHKアメリカ総局長やもんねえ」と話していたのです。やっぱり、すごく切れる人だったのね。その手嶋氏が、外務省内の抗争ではじき出された佐藤優氏と対談したのが本書だ。
手嶋氏って、NHK で出てる時から大時代的な表現をする人だなあと思ってました。本書でも、佐藤氏のことを最初から最後までラスプーチンと呼び続けるとか、大時代的なもの言いがちょっと鼻についた。
対談の両方ともインテリジェンスの専門家だし、本当に対談を記録したのでは読者には何のことか分からない話の連続になるから、説明的な話を補足してあるのだが、それが中途半端で、とって付けた印象と、食い足りない感じがあちこちに残ったのが頂けなかった。いっそ、本当に対談らしく仕上げて、分かりにくいところは、注(もちろん、そのページに注がないといけません)にした方が良かったと思う。
まあ、本書を入り口に、興味を持ったエピソードについて、本を探して読めば良いんでしょう。でもねえ、この手のインテリジェンス関係はどの本が本質をつかんでいるのか、なかなか分からないし、ちょっと大変。取り上げたエピソードについてはもう少し解説してくれても良かったんじゃあないかなあ。
初めて見たけどドラマ仕立ての映像もいいけど もっとステージの映像を中心にしたやつ 以前アルファから出てなかったっけ? そっちも見たい アルファ以外のメーカーでもいいから それもDVD化出来ないかな?
ある政治的な出来事をインテリジェンスのプロが見るとどう映るのか、 どういった問題と裏で絡んでいるのか、国際的にどう捉えられているのか。 多彩な視点が手嶋・佐藤両氏によって詳らかに提供されている。
例えば唐突かつ無意味にしか思えない鳩山元首相のイラン訪問にしても、 その外交上の位置づけ、イラン側の意図、なぜ鳩山氏がターゲットにされたのか、 どう籠絡されたのか、対米関係での意味合い、などが掘り下げられている。 報道されている内容だけ読んでいてはこの事件の表層しか見ていない、 そんなに単純な出来事ではないということが再認識させられる。
文中の「菅氏のナルシズム」のくだりがはっきりと書かれておらず 感傷的な比喩に止まってしまい、愚生には意味がよく分からず。
素晴らしいです。
去年映画館で観たときにものすごく衝撃をうけました。 この人の世界観、音楽観、がそのままラッピングされている。 待ちに待ったDVD発売でした。
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