イギリスはヨークシャー州出身五人組デスコアバンドの4枚目となるアルバム
1stでは叙情的なギターリフが印象的なゴリゴリのデスコアを奏でていたバンドだが、作品を重ねる毎にその音楽性は変化。
3rdでKeyやシンセへのアプローチを試みていたが、4枚目のこの作品でそれらの挑戦が上手い具合に昇華されている。 大きな要因としては、Ex-IKTPQのJonaが脱退し、代わりにキーボーディストのJordanが加入したことだろう。
#1のイントロから最早ポストロック近辺の音楽かと思わせるような荘厳さに包まれ、アルバム全体においてもミドルテンポを中心に構成されていることがわかる。
彼らの魅力は徹底した縦ノリ感と疾走感に加え、キッズも大喜びの分かりやすいブレイクダウンを搭載していることだったが、今作ではそれらを完全に封印してきたのだ。
このバンドはジャンルに囚われることなく音楽を作る潔さと覚悟があり、作品が出る度にワクワクして聞いていたが、今作の衝撃は間違いなく今まで一番だろう。
バンドとして成熟しながらも挑戦することを忘れないその姿勢は間違いなく評価されるべき。
1stのファンは2ndで戸惑い、2ndのファンは3rdまでが許容範囲だろうか。まるで「ついてこいよ」と言わんばかりに音楽性を変化させるBMTH。まだまだこのバンドの未来が楽しみである。
P.S余談ではあるが、アルバム発売前から全曲フルストリームで公開していながら、このアルバムは見事UKチャートの3位に輝いた。評価する土壌が整った国柄にもあっぱれである。
Gが1人抜けてKeyが加入して作成された4th 。 1stの純正デスコアの頃から叙情的なフレーズを使っていたが、今作は叙情的なフレーズが全編に渡ってたっぷりフィーチャーされてます。 前作ではとってつけたようで消化不良気味だったストリングスやKeyも今作は印象的、効果的。 テリーデイトプロデュースということもあり、ヘヴィ・硬質な音像で、ミドルテンポが多く疾走感は押さえ目かつメロディアスといった全体的な印象です。 ということでDeftonesっぽい感じもうけました。 人によっては落ち着き過ぎという印象をもつかもしれませんが、完成度・熟練度がグンと上がった感じで、個人的には最高傑作だと思います
|