組曲「パーマ・エルドリッチの3つの聖痕」は、日本のプログレッシブロックの隠れた名曲だと思います。重厚なユーロサウンド的要素あり、フュージョン的要素あり、センスオブワンダー(SOW)開始当時の難波弘之の才気ばしった疾走感覚を感じます。その後SOWのスタンダードナンバーとなった「夢中楼閣」や、日本では珍しかったコンセプトアルバム方式の後半一部(同封のSFストーリに沿って曲が進行)など、全体としてゴリゴリのマニアックなプログレではなくある意味バランスが取れており、多彩なアイデア、高い音楽性で、聴きどころの多いアルバムといえると思います。
今までのソーサリアンとは違い、5本のシナリオを順を追ってクリアしていくというストーリー仕立てのゲーム展開。主要な人物がシナリオをまたいで現れたり、ゲームを進めていく中で不明だったことが明らかにされていったりと。この戦国ソーサリアン、ピラミッド・ソーサリアンのドラマチックな展開はプレイ後十数年経過しても鮮明に記憶が残っています。それほど名作ゲームでした。そのBGM集が本CD。冒頭に6曲ものアレンジ曲が収録。難波氏アレンジの戦国ソーサリアン、岡田氏アレンジのピラミッド・ソーサリアンどちらも必聴モノです!ソーサリアンの世界観が広がるような壮大かつ自由なアレンジが聴く者を飽きさせません。そして完全収録のオリジナルサントラ。戦国の12曲、ピラミッドの15曲。基本シナリオのBGMからするとソーサリアンらしからぬ曲調と言えなくもない曲たちなのですが、これまた新境地開拓という感じでシナリオに非常にマッチしていました。やはりソーサリアンはスゴイです。 和を意識した戦国ソーサリアンのBGMも非常に聴き応えがあるのですが、個人的にはストーリーも含めピラミッドのほうがお気に入りでした。マップ画面BGMは旅の始まりを陽気に後押ししてくれる心地いいものがあり、シナリオ内のBGMは各エリアの表情を時には動的にそして時には静的に巧みに表現してありました。そして迎えるエンディング。そのBGMは旅の終わりというよりもこれからも続いていくであろうソーサリアンのさすらう姿が浮かんでくるようなとても素晴らしい曲です。 どの曲も甲乙つけがたいです。興味を持たれた方は是非お聴きになってみてください!
『証言!日本のロック』の第2弾《ニュー・ミュージック〜パンク・ロック》編です。レギュラー陣は、PANTA、難波弘之、ダディ竹千代、井上貴子の、豪華メンバー。しかもゲストは、鈴木慶一(ムーンライダーズ)、金子マリ(金子マリ&バックスバニー)、石間秀機(フラワー・トラヴェリン・バンド)、鮎川誠(シーナ&ザ・ロケッツ)、遠藤ミチロウ(スターリン)という、ロック・マニア垂涎の超・豪華メンバーです。マジで、楽しいです。個人的には、高校の頃ファンだったスターリンの遠藤ミチロウさんの話が、一番、面白かったです。私は高校時代、スターリンの傑作アルバム『虫』と、遠藤ミチロウさんのカセット・ブック『ベトナム伝説』を愛聴していました。暗い高校生でした。ちなみに、カセット・ブック『ベトナム伝説』は、今でも本棚にあります。あれから25年経ちましたが、人間というのは基本的に変わらないものです。諺にもある通り、《三つ児の魂、百までも》という言葉は本当です。ちなみに、この言葉を英訳すると、《ROCK’N’ROLL NEVER DIE》になります。(←ホントかよ)。いずれにしても、日本のロックに興味がある方には、ぜひオススメしたい座談集です。
アナログシンセや打ち込みの無いドラム、ジャズベース。 そこから生まれる分厚い音は素晴らしいの一言では言い表せない。 幼年期の終わりにオーバーロードが人類を導いたように、このアルバムはアナログの素晴らしさを再認識させてくれる。
レコード会社数社共同のベスト盤シリーズ、「ゴールデン☆ベスト」の枠で
リリースされたベスト盤。
通り一遍の無難な選曲なものも多い中、難波氏本人が選曲に関わっており、
「一枚のアルバムとして通して聴けるように」(ライナーより)曲を配した
こだわりの一枚です。
さらに未CD化アルバム「グリーン・レクイエム」から初CD化曲1曲、
数年前ライヴ会場でデモCD−Rが売られていた(今も売ってる?)きりで
宙に浮いている”癒し系プログレ”プロジェクト「EDEN」の未発表音源
1曲、「百家争鳴」は未発表ライヴ・ヴァージョン、と、今のところここでしか
聴けないレア曲も入っていますので、ファンなら押さえておいて損は無いでしょう。
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