「議論の場を設計する」というコンセプトで、1971年以降生まれの若手建築家・研究者ら32組へのインタビュー集として、藤村龍至氏らから成るTEAM ROUNDABOUTにより編纂された書籍。1971年生まれの私自身、かろうじて同世代ということもあり、自分の興味と照らし合わせながら目を通す。
全体を通した印象としては、建築という手段を用いて、「如何に社会と関わるか」という点に議論が集中していたように思う。ただその関わり方は、かつての建築家のように大上段から提案することにより社会に影響を及ぼそうとするのではなく、社会という懐に入り込み、内部から小さな波を起こそうとしているように感じる。社会内部でそうした小さな滴を数多く落とし、その波紋が干渉し合うことにより大きな波へと成長し、社会に影響を及ぼす大きな力となり得るのではないかと、個人的にも考えている。
本書からは表面的な内容しか伝わらないが、具体的に挙げると、藤村龍至氏の「建築の枠を積極的に使って社会の問題に取り組んでいきたいという問題意識」や、田中浩也氏の言う「デザインエンジニア(=なにか実社会の問題に対していろんな能力を適応して問題を解決したいという、社会応用的な方で統合していく人)」という概念、藤原徹平氏の「地域のアイデンティティをかたちにする」という意志、勝矢武之氏の「場所を売るんじゃなくて、ワークスタイルだったりライフスタイルという物語を売る」という発想、南後由和氏の研究対象である「建築と社会の距離や建築家の社会的地位」などは、共感できるとともに、私が考えるこれからの建築士像に近いように思う
コンピュータの発達が建築の構造エンジニアにどのように影響を与えていき、現在それをふまえた上でどのような働き方があるのかを示してくれる。出て来る方々は必ずしも構造家の方ではなく、最後の方ではどちらかというと意匠の方が「テクノロジー」に関してそれぞれの視点から語っている。OMAの重松さんなんかがしゃべっているなど結構意外な感じな人が多い。
そういう意味で、良くも悪くも本書でいう「テクノロジー」という概念は結構、幅が広いものになっている。
最近では、佐々木先生以後、ぱっと新しい構造デザイン=>最適化問題、と考えがちであるがコンピュータの使い方は最適化のみではなく、またデザインの方向性も色んな方向に向く事ができることを本書は示唆させてくれるように思う。と、同時に単なる構造計算だけであれば構造家はもはやいらなくなる時代が来るのではないか?ともリアルタイムで構造の善し悪しを応答してくれるソフトの話しを読んでいて思ってしまった。さらにリアルタイムで計算してくれるくらいの計算負荷であれば、Webアプリケーションとして世の中に普及するのも時間の問題なのかもしれない。
図がとても多く、構造関係のものだけに詳細なものやコンセプト模型などそれだけでもなにかを触発され、意匠側の人間も楽しみ易い構成になっていて、うれしいものだと思う。
佐藤淳さんが、構造計算のソフトは自前でつくっている、しかもカスタムで2,3日でプロジェクト用のものを合間合間で作って仕事で使っていると書いてあったが、世の中はプログラムの知識は最低限必要な方向に進んでいくような気分にさせる。
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