かつてコミックボンボンで短期連載された作品である。「時空モンスター」と呼ばれる不思議な力を持ったモンスターたちが、ふとした弾みで様々な時代に飛ばされて散り散りになり、元々の歴史に干渉してしまう。そして時空モンスターらがそれぞれの時代で巻き起こす事件を、現代に生きる主人公:ゲンシクンとその仲間たちが解決する、というのがあらすじ。ゲンシクン自身も元々は過去の時代の人間で、紆余曲折を経て現代に蘇り、時空探偵として様々な時代に赴き、仲間である兄妹や味方の時空モンスターとともに、相手の時空モンスターと対峙するのである。メディアミックスがなされたようだが、残念ながらあまり流行らなかった。 この作品を読むと、私は「越えられない境界線」というものを意識させられる。本来別の時代に生きて出会うことのない存在同士が出会い、ココロ通わし合い、別れる。たまたま交わった軌跡は二度と交わることはない。それでも時を越えて結ばれたココロとココロの絆は無くならない。この辺の遣り取りには、日頃薄情な私もしばしば瞳が潤むのを感じることがあった。イチオシのエピソードは、ゲンシクン一行がアンデルセンと出会う話。マッチ売りの少女はなぜ物語の中で貧困に殉じなくてはならなかったのか。アンデルセンの答えが胸に沁む。
XB360 CROSS†CHANNEL ~In memory of all people~ OP
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