女王の挑戦(Mao Asada)
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LAST FOREVER Tokyo Bunka Kaikan 11.02.2008[DVD]

このDVDが出るまで、”原 信夫とシャープスフラッツ”を知りませんでした。
テレビに原 信夫さんがが引退されるということで出演されていて、そのお人柄に惹かれ、すぐ購入しました。
普段は、Sound Horizonとか聴いてますw
クラシック、オーディオは少し興味があります。
幾度と無く、その後聞いていますが、DVDとは思えない音がします。

SACDが出ているのを知って、どんなに上回る音だろうとドキドキします。

原 信夫さま、お疲れ様でした。
素晴らしい音楽を、新参者にもありがとうございました。



レトリック認識 (講談社学術文庫)

『レトリック感覚』 の (厳密にではないが) 続編。

古代からの伝統的なレトリック体系が見落としていた、「思いや認識をありのままに表現する(発見的認識の造形)」 というレトリックの役わりに光をあてる……という基本的な態度は前掲書を踏襲しつつ、レトリックの解説とともに、レトリックから 「ことば (言語) 」 の普遍的な性質を探る試み。

「ことばは事実を表現するのではなく、事実に対する私たちの見かたを表現するものだ (p.104)」 ,
「(ことばの意味の) 信頼性が、私たちの認識を保護すると同時に制限してもいる (p.146)」
など、随所に 「ことば」 への鋭い考察が光る。

『レトリック感覚』 では、あるものをあるものに置き換える…比喩的な…認識や表現としてのレトリックが主な内容であったが、本書では、「心の動き」 や 「認識の状態」 を表現する方法としてのレトリックを中心に解説している。

本書で扱っているフィギュール (ことばの <あや>) は、 黙説(中断) ・ ためらい ・ 転喩(測写) ・ 対比 ・ 対義結合と逆説 ・ 諷喩 ・ 反語 ・ 暗示引用。

高度な内容にもかかわらず飽きることなく読めるのは、著者の的確かつ温かい語り口と、解説に使われる例文が 「解説のために作られた例文」 ではなく 「実際の文学作品からの引用」 であるためだろうか。

『レトリック感覚』 を読んでいなくても得るところは大きいと思うが、やはり続編として読むほうが、一層理解が深まるだろう。



LAST FOREVER Tokyo Bunka Kaikan 11.02.2008

 歌謡曲の伴奏でおなじみのSharps&flats、本来ジャズバンドというかビッグバンドであったことを認識させられる一枚です。残念な事に最後の一枚になるようです。少し前にカウントベイシー楽団のアルバムが出ましたがそれに勝るとも劣らない演奏でした。日本のジャズ史に燦然と輝くバンドの貴重な記録です。SACDで会場の雰囲気が手に取るように感じられる優秀な録音でした。お勧めの一枚です。



レトリック感覚 (講談社学術文庫)

 レトリックは伝統的に、「説得する表現の技術」と「芸術的表現の技術」として発展してきたようだ。単純に当てはめれば、法廷や議会において人々を感動させ、ある見解を受け入れさせるよう導く技術が前者であり、文学や詩において表現を工夫し、人々を感動させようとする技術が後者であるといえようか。

 しかし、著者が注目しているレトリックの機能はこの二つではない(勿論これらの機能があることを前提としている)。著者が注目するもの、それは「発見的認識の造形」というレトリックの第三の機能である。

 これは、言葉というものが、私たちの思想・考え・感情・思いを伝える道具としていかにも不十分なものであるという認識に基づいている。私たちが感じるものは、無限の様相を呈しており、それを有限の言葉を用いてあらわさなければならない。私という一個の人間が認識した一回限りの個別具体的なものを、言葉で人に伝えようとする。その過程がいかにも困難なものであるということは、日常的にも感じていることではないだろうか。その困難を乗り越え、自分の思いを何とか人に伝えようとする、そのためにレトリックがあるのだ。レトリックは、単に言葉を飾り華やかにすることで人を楽しませることのためだけにあるのではない。伝えたいことを伝えるためにこそレトリックが必要とされるのだ。

 本書はそうした視点に立って、直喩・隠喩・換喩・提喩・誇張法・列叙法・緩叙法を取り上げ、日本や海外の文学などから豊富に例をとりながらかなり深いところまで考察を進めている。言語哲学(こういう言葉遣いがあるかどうか知らないが)といえる内容だ。とても面白い。かつ高度である。人間と言葉の不思議な関係を見る思いがするだろう。多くの人に薦めたい好著である。

 



レトリックの記号論 (講談社学術文庫)

著者によるレトリックについての21の文をまとめた本。

明治文学や落語のような心地良いリズム、筒井康隆のような軽妙さ、
中村雄二郎のような含意に溢れた用語の使い方を合わせ持っていて非常に楽しめました。
実際著者もそれらが好きなようで言及されている箇所もあります。

内容も、論理のミクロ冒険、レトリックによって生み出される新たな認識、
誇張表現が嘘でありながらより真実を表しうること、言語の詩的機能と広告についてなど
多岐に渡りそれぞれに興味深く読めました。

ただ、この本自体が修辞的なところがあり、それが鼻につく人には
少し読みにくいこともあるようです。



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