このビデオは、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンのビデオです。 収録時間は70分。演奏曲のスコアを掲載した冊子つきです。 スティーリー・ダンのサポートも務めたジャズピアニストのウォーレン・バーンハートが、このビデオの聞き手&サポートをしています。 内容は、ドナルド・フェイゲンのインタビューとソロ・デュオのピアノ演奏です。 気心知れたバーンハート氏のインタビューにより、ドナルド・フェイゲンの作曲とアレンジのプロセス(曲の作り始めから完成まで)を、じつに丁寧に和やかに解明していきます。 シンプルな12小節のブルース曲が、豊かなドナルド・フェイゲン氏のベースラインと和音構成によって、おなじみの「チェイン・ライトニング」に変貌していくさまは、ファンなら誰もが感動するでしょう。 他にも「ペグ」「ジョージー」「オン・ザ・デューンズ」といった名曲群の謎が、次々と明かされていきます。 そして気心しれた同士のふたりのピアノ演奏は、じつに楽しそうです。 「ひとりのアーティストの、作曲やアレンジのプロセスや謎を次々と明かしていくビデオ」 というのは、ドナルド・フェイゲン氏のような音楽家を志しているかた・熱烈なファンのかたには、実はとても貴重な資料となるのではないのでしょうか。 (類似したソフトをあまり見かけませんよね。。。) 一見地味ですが(失礼)実はとても奥深い音楽ソフトに、星5つです。 追伸 : ドナルド・フェイゲン氏はまったく包み隠さず「ペグ」の秘密をあかしていくのですが、ミュージシャンのかたはみな、自分の作曲テクニックを隠さず披露してくれるもんなんですかね(?)。
オープニングナンバーのタイトル「I.G.Y.」は、1957年〜1958年にかけて行われた国際的な科学研究プロジェクトである「国際地球観測年」のこと。 (スプートニク1号打ち上げや昭和基地建設がこれに合わせて行われています) フェイゲンは1950年代から1960年代前半のムードを緻密に織り込んで極上のポップアルバムに仕上げています。 まさしく掛け値なしの超名盤です。
いろいろ挙げていくとキリがないくらいに密度が濃いのですが、たとえば「I.G.Y.」の歌詞をみてみましょう。 当時みんなが信じていた、科学による「輝かしい未来」。その共同幻想を素直に羅列しているように見えて、サビでは What a beautiful world this will be… 「来るべき何と美しき世界←→何が美しい世界だと?」とダブルミーニング。
ほか、当時社会現象にもなったミュージカル「ウェストサイドストーリー」(1957年初演)を彷彿させる内容の「グリーン・フラワー・ストリート」(フェイゲン本人は、似た内容のテレビドラマの影響を示唆しています)、1956年のドリフターズのR&Bナンバーをカバーした「ルビー・ベイビー」、卒業までエッチを我慢しようねという甘酸っぱい名曲「マキシン」、 冷戦構造のなかJFKが打ち出した政策を背景に、核シェルターの小部屋でデイブ・ブルーベックに夢中になる若者を描いた「ニュー・フロンティア」、AMラジオのDJ全盛時代を懐かしむタイトルナンバー「ザ・ナイトフライ」、キューバ革命を一旅行者の視点でシニカルに描く「グッドバイ・ルック」、そしてアルバム全体のアンコールナンバーとして、肩の力の抜けた 「雨に歩けば」(傑作ハリウッドミュージカル「雨に歌えば」は1952年公開)。 全8曲、ほんとうに完璧です。 ウォルター・ベッカーのプチポチギターが無いため、スティーリー・ダンのアルバムとは異質の肌触りですが、永遠に聴き継がれる名盤であることに間違いはありません。
ちなみに、発売ごとに音質やレベルが微妙に違います。 私の愛聴盤は日本初発売(3800円もしました!)のドイツプレス盤ですが、以後の盤もなかなかの音質です。
もうひとつ、「ナイトフライ」は、DVD-Audio盤が2003年に、そしてSACD盤が2011年に、それぞれマルチチャンネルのリマスターで発表されています。 DVD-Audio盤、SACD盤ともにマルチchを強く意識したサラウンド感あふれる仕上がりとなっていて、替えがたい魅力を放っています。 AVアンプとマルチスピーカ、ユニバーサルプレイヤを揃える必要はありますが「ナイトフライ」を愛聴する方なら機会を作ってぜひともそれらのリマスター盤も耳になさってみてはどうでしょうか。
このビデオは、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンのビデオです。 収録時間は70分。演奏曲のスコアを掲載した冊子つきです。 スティーリー・ダンのサポートも務めたジャズピアニストのウォーレン・バーンハートが、このビデオの聞き手&サポートをしています。 内容は、ドナルド・フェイゲンのインタビューとソロ・デュオのピアノ演奏です。 気心知れたバーンハート氏のインタビューにより、ドナルド・フェイゲンの作曲とアレンジのプロセス(曲の作り始めから完成まで)を、じつに丁寧に和やかに解明していきます。 シンプルな12小節のブルース曲が、豊かなドナルド・フェイゲン氏のベースラインと和音構成によって、おなじみの「チェイン・ライトニング」に変貌していくさまは、ファンなら誰もが感動するでしょう。 他にも「ペグ」「ジョージー」「オン・ザ・デューンズ」といった名曲群の謎が、次々と明かされていきます。 そして気心しれた同士のふたりのピアノ演奏は、じつに楽しそうです。 「ひとりのアーティストの、作曲やアレンジのプロセスや謎を次々と明かしていくビデオ」 というのは、ドナルド・フェイゲン氏のような音楽家を志しているかた・熱烈なファンのかたには、実はとても貴重な資料となるのではないのでしょうか。 (類似したソフトをあまり見かけませんよね。。。) 一見地味ですが(失礼)実はとても奥深い音楽ソフトに、星5つです。 追伸 : ドナルド・フェイゲン氏はまったく包み隠さず「ペグ」の秘密をあかしていくのですが、ミュージシャンのかたはみな、自分の作曲テクニックを隠さず披露してくれるもんなんですかね(?)。
ファン,それもコアなファンでなければ楽しめない,しかし,コアならものすごく楽しい。
多くの御方が書かれているが、内容(楽曲)は、ここ数作のフェイゲンの作品という感じで、裏切られる事はありません。しかし、まちがっても「ナイトフライ」の内容を期待してはいけないと思います。なぜ、☆マイナス2点かは、音(オーディオ的)が個人的には「悪い」と言ってしまいたい!位なのです。ある程度の本格的なオーディオセットで聴くと「がっかり」してしまう部分が多いので、好きなフェイゲンのアルバムを自ら貶すような事は、気分が重いです。ですので、私はこのアルバムを聴くときはラジカセ的な感じで聴くようにしています。次の作品(いつかな〜)では、いい音で聴きたいです。 それと、お願いがあるのですが、「ナイトフライ」の\4500円シリーズ?のSHM−SACD(HQ−SACD)(つまり、更に音の良いSACD盤;ハイブリッドではないやつ)を出して頂きたいのです!因みに私は、DVD−オーディオ、ハイブリッドSACD、通常のCDと全て聞いてまいりました。とりあえず、現在考えられる一番良い音質のディスクが欲しいのです!!フェイゲンのファン、コレクター・マニアックの御方は多分、皆さんご賛同いただけると思いますが、如何でしょうか?
|