まずひと言、嬉しい!!!と言いたいです!!! 日本語訳を待ち望んでいた方は沢山いらっしゃったと思います。 私ももちろんその一人です。 どうしても彼の本が読みたい、何が書いてあるのか知りたい一心で、英文の原書を辞書を片手に毎晩毎晩3〜4ページづつのスロー・ペースで苦労して読みました。 1行に1回、辞書を引くようなありさまで、本当に頭の回線がショートしそうでした。 ここまでしても訳に自信が無い部分やどうしても解からない部分もあり悔しかったです。 全部を理解しなければ読んだ事にならないと思うのです。 Andyのファンには彼の作り出すサウンドに心酔している音楽的なファン、ポリスのファン、トータル・アーティストとして尊敬しているファンなど様々な人が居て。。。 そしてポリスのファンに限らずロック・ファンなら彼が何を書いているのか興味深々だと思います。 日本でも過去に記録的な人気があったポリスだけれど、海外と比べると知名度も認識度も低いのが事実です。実際、私と同年代でポリスが解からない人が殆どです。 ましてやメンバーの一人一人についてとなると、相当なファンでも解からない事だらけ。 Andyは特にそのスタンスから間違った捉えられ方をしているなぁと思っていました。 きっとこの本を読んだ人はもれなく驚く事があると思います。 私もたくさんの事を知って驚き、彼の謙虚な人柄を改めて尊敬しました。 ですからUK ROCK(U.S ROCKもかな。。。)が好きな方で少しでもAndyに興味がある方、読んでください。ギターを弾く方も読んでください。それにバンドをやっている方、バンド経験のある方も共感できる事が沢山あるはずです。。。 私は彼の本を読んで、彼の素晴らしいキャリアを知り人間性を知って以前よりずっと深く尊敬するようになりました。 ミュージシャンとして、一人の男性として、本当に魅力的な人間の自伝です。
ポリスのコープランドを彷彿させるビニーカリュータの手数の多いドラムとの絡みと疾走感がとても気持良い作品です。 大人っぽくかっこいい曲ばかり揃っていて、アンディの熟れたトーンがめちゃくちゃ良いですよ。 アンディのソロ作品の中でBESTな作品だと思っています。 買って損はないと思います☆ライブ行きたいなー、来日しないかなぁ。
Andy Summersの写真と言えばモノクロのイメージです。 前回出版された大型の写真集 "I'll Be Watching You" のように、 この本も表紙から写真までモノクロです。 厚さはずっと薄いですが、ハードカバーの装丁・紙の質なども近いです。
写真に説明が無かったのではっきりとは分かりませんが、最近の写真だけではなく 過去のツアー中またはオフの時に撮影されたものが多いのではないでしょうか。 中の4枚は "Throb" "I'll Be Watching You" に収められている写真です。 今回の "欲望の街" というコンセプトに合うものなので使われたのでしょう。 スーパー・スターとして世界中をを旅してきたAndyが、その途中で出逢った人や風景を 彼の視線で捉えています。
Andyの写真はいつも、自然に動いている瞬間の1コマを捉えたようで、 動きがあって生き生きしています。 その前後の物語を、観る人それぞれが想像出来るような写真だと思います。 どこまでも伸びていく線路、何かを見つめる女性の横顔。 自分もカメラマンであるAndyの視点になり、被写体を見つめる事が出来ます。 そして彼の写真に多く見られる手や足だけで顔のない人物写真。 想像力がかきたてられ、全体像を見るよりも強い印象が残ります。 そして物の外側の姿よりも内面を描き出そうとするAndyの写真には、 徹底的に色彩を排除したモノクロームの世界が合っているのだなあと改めて思いました。
印象的なPVと個性的な楽曲が話題になった「ラブイズストレンジウエイ」収録の「XYZ」からすぐにリリースされたのがこの2ndソロ、10代後半の時にリアルタイムで聞いた当時はドラムレス、ボーカルレスの本作にがっかりした覚えがある。前作がポリスの延長線上の内容だったので僕のように失望した人が大勢いたに違いない。あれから20年以上たった40代前半の自分にとってはアンディの最高傑作になっている。休日に空を見ながら昼寝をしながら本作を聞くと、ありふれた何気ない時間がスペシャルな?(表現が難しい)時間になり、夢心地の時間が楽しめる。仕事や読書のBGMといった聞かれ方を狙ってリリースされたと推測する。プロデューサーは前作と同じデビットヘンツケルで、3曲を共作している。ヘンツケルはジェネシスのプロデューサーとして有名で、80年代にジェネシスのプロデューサーがヒューパジャムに交代するまでジェネシスに関わっていた。本作の雰囲気作りを重視した繊細なキーボードワークはジェネシスの「静寂の嵐」のくぐもった雰囲気に非常に似ていると思う。リリース当時に本作に失望した同世代の人はぜひとも再度聞いてみて下さい。
アンディ・サマーズの約10年ぶりのオリジナルアルバムが、ブラジルの女性ボーカリストとのコラボレーションであるとニュースが流れた時、アンディのファンとしては驚き、そして期待しました。 『XYZ』以来のボーカル曲をアンディが書いたのですから、これはニュースです。 作詞・作曲・ギター・プロデュースをアンディが担当し、前半5曲のポルトガル語訳をブラジルチームが担当、歌はフェルナンダ・タカイさんという構成です。 しかしそんな説明は必要ない、とにかく聴いて欲しい1枚です。
一聴すると雰囲気のあるボサノバアルバムですが、これは私の勝手な思い込みかもしれませんが、ギターリスト Andy Summersの70年が詰まった1枚に思えてなりません。 彼が爪弾くバッキングはやはり心地いい…ボーカル+ギターがやはり彼の基本であるのだと思わせてくれます。 そしてギターソロもガッツリ弾きまくってくれるのがこのアルバムのイイところです。 心地いい不協和音やウネウネとした音かと思いきや、ロック、そして美しいアコースティックのメロディ…しかしベースはボサノバの優しく緩やかな音。 決して出過ぎず引き(弾き)すぎないバランスが巧みです。 隙間があるくらいがちょうどイイ…POLICEの雰囲気も感じたりしました。 そして、耳元で歌われているようなボーカルも必聴! 儚げで時に悲しげでありながら凛とした強さのある優しいボーカルに、誰もがきっと癒されることでしょう。 そう、このアルバムはAndy SummersがFernanda Takaiの声に惹かれ、その声によって創作意欲を駆り立てられた…そういう1枚であると気が付くのです。 最上のコラボレーションと言っていいと思います。 フェルナンダさんのファンがこのコラボレーションをどう思っているのか…とっても気になるところです。
このレビューを書いている9月9日現在では、CDとしての発売はまだ日本版のみです。 日本版の美しいジャケットを眺め、全曲対訳付のライナーを読み、ゆっくりと音を堪能… 秋の夜長にぴったりの1枚だと思います。
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