花の写真では定評のある出版社ですし、配列も見やすくなっています。 何よりもヤナギラン、メコノプシス、ツリフネソウの掲載種が豊富で参考になります。
以前にも、パラマハンサ.ヨガナンダの「あるヨギの自叙伝」に感動しましたが、その時と似た感動を覚えました。 ヒマラヤとゆう場所は、聖者を育むすばらしい場所なのでしょう。 人間の計り知れないパワーを目の当たりにして、驚く人々に、そのような奇跡は誰にでも出来ると、誰でも聖者になりえるのだと、素晴らしい愛を送り続けるスワミジに感動しました。 本の分厚さに尻込みしそうですが著者と師のスワミジとのやり取りが、物語を読むように目に入ってきて、最後まで飽きない内容です ヨガやスピリチュアルに興味があるかたにも、神秘の山ヒマラヤに興味があるかたにもオススメです。
このCDは、ネパールやインドの楽器による珍しい演奏が楽しめます。とても神秘的な音色で、我々日本人にとっては新鮮な音楽だと思います。ネパールの独特な風情が感じられ、ヒマラヤへ旅をしている様な気分に成ります。このCDは、恐らく欧米人向けに作られた物だと思いますが、日本人が聴いても違和感がなく、どこか懐かしい感じのする音楽です。ただ、一曲の尺がやや長めの曲もあるので、読書の時や寝る前等に聴くのが良いかもしれません。私はこのアルバムの楽器の良さと、珍しさがとても気に入ったので四つ星です。
スワミ・ラーマによって書かれた「聖者を訪ね歩いた自叙伝」なので興味本位で購入しました。筆者がスワミ・ラーマの名を初めて目にしたのは、インドの著名な僧プンジャジの教えが書かれた『覚醒の炎 プンジャジの教え』でした。その中ではラーマが西洋の科学者らの脳波測定(瞑想実験)に協力していた話しが書かれてありラーマ自身が精神集中の熟練者だというイメージを持ったものです。瞑想はスポーツと同じである程度の期間練習を行えば誰もが同じように上達するといわれていますから、ラーマはかなりの熟練者なのでしょう。
さて本書はインドの聖者らやスピリチュアルな教えの王道についてラーマ自身が“ かなり綿密に調べて ”書いた内容だと思います。実際の神話・創作含めラーマが実際に見聞きした体験したかどうかは知るすべがありませんが「硬派なスピリチュアル本50冊分くらいを1冊にまとめたアドバイス集」のような印象になっています。
ですが率直に言って本書に著述された話しは「奇跡譚」の連続で“全てを鵜呑みのまま信用することはできません” でした。例えば「ラーマは雨宿りで洞穴で一晩過ごした。しかし、その洞穴は虎の棲家だった。そしてそこには仔虎がおり、ラーマはその仔虎に母虎と間違われた。外に出ようとしたら母虎に遭遇して襲われる事なく過ごした」。筆者は動物の生態を知る事が好きでムツゴロウさんの番組などを観ていた世代ですが、ムツゴロウさんでも猛獣にじゃれつかれて死ぬ想いをした事などを映像を観て知っています。野生動物、それも仔虎を守ろうとする母虎は狂暴になりますからラーマの話しは創り話ではないかと疑いながら読みました。
本書を読み終えた後、スワミ・ラーマを詳しく知りたいと思いウェブで調べていると、ラーマが教団内で様々なスキャンダルを起こして訴訟を起こされて賠償金180万ドルの判決が下されていた事を知り、少々残念に思いました。例えば「女性信者への過去世の縁をほのめかした性的強制」「性的暴行」「僧侶でありながらインドに妻子を持ちアメリカ女性信者に隠し子の存在」等。絶対権力を持ったグル(導師)が起こしてしまう典型的な堕落例(オウム真理教の麻原が思い浮かぶ)です。
「ラーマは『聖者』だったのか」 というウェブサイトが大変貴重な情報をまとめています。
実に硬派なスピリチュアルな内容が書かれているだけに「実際の姿」とラーマ自らが創り上げた「虚構の姿」の2つの顔を対比して見ることができて大変に参考になりました。「スピリチュアル本に書かれたことが全て真実ではない」というインド聖者好き読者の教訓にもなると思います。
筆者が知る話しで書かれているものではありませんが、インドの覚者といわれているクリシュナムルティにも愛人がいた話しがあります。またバグワン・ラジニーシ(和尚:OSHO)にも数えきれない程の訴訟が存在します。そのような事からみて〈聖人君子の霊性の師〉を見つけることがいかに難しいかを改めて身につまされる思いがします。筆者が知る霊性の師で安心して勧められるのはダライ・ラマ14世『ダライ・ラマ自伝』とダスカロス『ストロヴォロスの賢者』くらいです。
本書で紹介されているラマナ・マハルシ(or マハリシ)『あるがままに ラマナ・マハルシの教え』,オーロビンド・ゴーシュ『抄訳 神の生命 霊的進化の哲学』らにはスキャンダルはありません。ラーマが本書内で紹介した聖者やヨガ行者の紹介本として読むこともできます。
|