曲は前作とはガラリと変わり打ち込み主体でいてとても良かったです。
あまりギターが入っていなくて少し残念でしたが新しいジョンが聴けて新鮮でした。
正直このCDは短かったので、アルバムには期待です。
2009年発表の「The Empyrean」で頂点を極めた感のあったJohn Frusciante。 ファンならば、Johnの次の一手が気にならない人はいなかったと思いますが、 EP「LETUR-LEFR」、本作「PBX-」で、予想と期待をはるかに上回るものを提示してくれました。
ボーナストラックを除いてたったの37分。 その37分に、実に様々な音楽的アイデアと実験、冒険、そしてメロディが詰め込まれています。 シュレッダーにかけられたかのようなビートに乗って、エレクトニックな楽器の音色がこれも細分されて踊り、 これまでの彼のメイン武器であったギターは、まったく異なるアプローチで鳴らされています。 1曲の中で突如雰囲気が変わる手法は既に前作にも見られましたが(例えば「Dark/Light」など) 今作ではその手法がさらに昇華され、1曲の中で複数のアイデアがシームレスに展開されていきます。
Johnの近年の趣向―R&Bやヒップホップ、もしくはエレクトロニカを始めとする電子音楽への傾倒―は、 ファンにはよく知られていましたが、おそらく、それらをここまで彼の中で消化しきって作品にまとめるとは、 誰も予想していなかったことでしょう。
とりとめなく、独善的に拡がりがちな実験音楽ですが、 Johnのうたごころとでも呼ぶべきセンスが牽引してくれ、導いてくれます。 Johnが提示してくれたこの音の世界を、あなたも探求してみるのはいかがでしょうか。
なお日本盤ボーナストラックのうち、WALLS & DOORSはJohnのオフィシャルブログで無料DLが可能です。 したがって日本盤の目玉は「RATIUG(acapella version)」ということになりますが、 これは「RATIUG」のヴォーカルトラックをぬきだしたものです。 そんなものがわざわざどうしてボーナストラックに収録されているのか、 一度聴いてその美しいハーモニーに触れてみると、理由はすぐに分かることでしょう。
ギタリストのジョン・フルシアンテ復帰作「californication」は新たなチリペッパーズを予感させる一枚であった。「blood sugar sex magik」にみられるようなファンキーな力強さはこのアルバムでは弱まり、逆にメロウなスローバラードが作品の軸になっている。昔と比べてメンバーたちも成長を遂げたのだろう。アンソニーの歌詞は深みとともに、素直なフレーズがみられるようになったし、ジョンは音楽がまたできることを本当に喜んでるみたいだ。個人的に好きなのは2の「parallel universe」そして6の表題曲だ。2は途切れることなく刻まれるベース音がかっこいいと思う。6は歌詞が特に好きだ。
中国からの霊能力者が心の意気を奪おうとする スウェーデンの少女、銀幕の引用を夢見てる そんな夢がみたいなら、それはカリフォルニケーション
世界の果て、そして全西洋文明も 太陽は東から昇るかもしれないが、やがて最終地で沈む
最初にうまれたユニコーン ハードコアなソフトポルノ
カリフォルニアは彼らの原点であり、アメリカの原点でもある。レッチリにとってこの「californication」が大きな前進であることはたしかだ。
世界最強バンド、レッチリのボーカルであるアンソニー・キーディスが、まるでフィクションのような壮絶な人生を語っています。バンドや個人にとってハッピーなことや、ふつうだったら封印してしまいたいような内容まで同じトーンで淡々と語っています。そのときどきの出来事や感じたことを歌詞に込めていることもわかるので、あらためて歌詞を読んでみると、「そういうことだったのか!」とか「こんな気持ちで歌詞を書いたのか!」というのが伝わってきます。ひとつのトップバンドを知る上でもおすすめの本だと思います。
前作までのパーソナルでローファイな感じは影を潜め、まるでCALIFORNICATION以降(アンソニー不在)のレッチリのようだ。
こういっては叱られるかも知れないがBY THE WAYでのアンソニーのボーカルは時々出来損ないのP.マッカトニーみたいに聞こえた。
個人的には本作のボーカルラインの方が好きだ。
曲単位のクレジットがないので不明だが、チャドが全面参加、フリーがベースを弾くのは1曲(#19)のみ。
他にも数名が参加、NINE INCH TAILSのC.クローザーが目を惹く。
全体にジョン・フルシアンテ・バンドといった趣の演奏。
とは言っても「社会の溢れた情報からは何も生まれない」と言い切るジョンの歌詞は相変わらず内省的で痛々しいほどストイック。
メロディは美しく、いい意味でのポップさがある。
以前、「ソロでは曲を書き分けている」という主旨を語っていたジョンの、バンドとの差別化は垣根が低くなっているように思える。
尚、日本盤にのみ収録の#15はカーリー・サイモン風の佳曲。歌詞はオリジナルスリーヴに、対訳と解説が別途封入される体裁。
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