20090124-wic05 akanai-tobira 琴音らんまるモバイル

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BLOOD‐C (4) (カドカワコミックス・エース)

　三巻に続き、舞台は東京、新たな仲間、小夜と文人との決着の時。
　四巻単品としての感想はテンポ良く、すらっと読めるアクションバトルヒロイン漫画と言うスタンスを取っており、目的も一貫して、単純明快と言う意味では普通に楽しめました。
　画も一巻の時とは比べカッコ良く描けていると思います。ただ、画は上手いけど、作者さんは戦闘シーン描くの苦手なのかな……初期に比べて上手くなっているとは思いますが、演出に何か一味足りない気がします。
　多々設定に疑問や不足がありますが、基本的に良作と言って差し支えないと思います。（条例と法例が何かごっちゃになっている気がしますが……法例じゃダメだったの？）
　個人的には劇場版と違う展開を期待していたので、大体劇場版と同じになってしまった事は残念だったかな。新キャラもそれぞれ魅力あると思うし、優花を含めたキャラの掘り下げとかもっと本格的にやって欲しかったです。
　☆３か４で迷いましたが、ＴＶ版から劇場版と比べ漫画は読みやすくそれなりに納得が行く流れであっても、何かが物足りないかな…とか、各キャラに愛着を持つ前に終ってしまったと言うのが率直な感想です。と言う訳で☆３でお願いします。
　本当に、あと一巻分使ってじっくり描いて欲しかったな……とりあえず、犬が凄く可愛かった。

　ここからは、総合的な感想になります。
　このＢＬＯＯＤ-Ｃですが、ＢＬＯＯＤシリーズとして見るとかなり異色というよりも別世界の作品ですね。元々がエセ科学や哲学とホラー的なリアリティが売りのシリーズでしたが、今作は呪術的な要素が色濃く、クランプの他作品のキャラも出演していることから、完全なファンタジーの分類に入ると思います。クランプとのコラボではなく、既にクランプワールドが小夜を取り込んだ一作品と言っても良いと思います。
　一応、ＢＬＯＯＤ-Ｃプロジェクトは劇場版までで終了しているようですが、『古きもの』そして『小夜』と言う重要な部分での説明が不足していますので、この辺りを補完できるようなストーリーが欲しいかな……出来れば、小説版の作者である藤咲淳一氏と一緒に、その後の小夜、オリジナルのＢＬＯＯＤ-Ｃの世界を描いて欲しいです。
　琴音らんまる氏、あのＴＶ版からここまで上手くまとめ上げ、本当にお疲れ様でした。（それにしても、アイツからもらった刀からビームが出なくて本当に良かった。出てたらシリーズファンの自分は卒倒してましたわ……）

RDG レッドデータガール (1) (カドカワコミックス・エース)

原作既読、アニメを見ている途中です。
原作から要素をきっちり拾ってびしっとまとめてます。良質の要約。凄い技術。
例えば、アニメだと、主人公の痛みがあまりこちらに伝わって来ず、所詮、世間知らずのお嬢様がうじうじしているだけ、見ているこちらはなんかイライラ・・・という感じですが、
こちらのマンガでは、その痛みを1話できっちり拾って提示しており、心底応援したくなるキャラクターになっています。

RDGって何？という方には、まずはこちらのマンガを読んで、興味が出たら小説、という順でおすすめできるくらい、良質の作品です。