最近よくTVにも出演している吉永みち子さんの大学生時分から競馬新聞の記者となり、騎手の女房になるまでが描かれています。特に、興味を引いたのは、彼女の新聞社での仕事ぶりで、女性が完全なる男社会の競馬界で仕事をすることが如何に大変なことであったか、これが一番印象的でした。女性の方で、男社会である企業等に入って苦労されている方も多いと思いますが、そういう方には強力な援軍となるように思いました。
アラ還から70代前半の個性的な女性たちが
よくもまあ、集まったものだと感心。
その生き方がかなり丹念に書き込まれており、
たしかに女性たちへの応援歌となっている。
この年代の方たちがキャリア・ウーマンとして
よくぞここまで成功されたと思う。感服。
さすが吉永みち子さん、ウマイ!という表現
も随所に見られる。
しかし「シャンソン」「シャンソン」と歌って(?)
いる割りに、そのへんの書き込みはいたって少ない。
どんなボイス・トレーニングをしたのか、どんな
先生についたのか、どんなふうに曲選びをしたのか、
等々はほとんど書き込まれていない。
彼女たちの生き方をこれほど丹念に書いているのなら、
その生き方と、コンサートでの歌を関連づけて
書いてほしかった。
なぜ彼女はその曲を選んだのか、
その歌詞にどのような想いがあるのか、
歌い方にどのような想いが反映されていたのか等々。
そのへんが書かれていないと歌の本にはならず、
単なる元キャリア・ウーマンたちの生き方を
まとめた短編集となる。
果たしてコンサートのデキはどんなものだったの
だろう。登場人物の1人にでもいいから、歌に
対する真摯な想いを聞かせてほしかった。
これは「性同一障害」を持つ人々のアイデンティティ獲得への苦闘と、医療関係者・精神科医などの取り組みを記録したルポルタージュである。著者の視点はあくまで公平で、性同一障害が社会的に認知されるとともに、インターセックスに対する偏見は等閑にされる恐れがあることにも言及している。また、このような問題に関しては、欧米のほうが法的には進んでいるが、市民意識のレベルでは日本のほうにまだ許容性があるのではないかとも言う。なるほどそうかも知れないが、この件はまた別に論じられるべき問題だろう。また、これまで闇で性転換手術を施してきた医療関係者もカミングアウトする必要があるとも言うが、そのためには彼らが訴追排斥されないような法的保護が整備されなければならないはずだ。 尚本書の出版年は2000年であるから、「性同一性障害者の性別の取扱いの特例法」が成立・適用(平成16年7月)された現在では、戸籍に関する記述のみが古く、その部分は改訂されなければならない。
2000年に出た単行本の文庫化。
著者は『気がつけば騎手の女房』で知られるノンフィクション作家。
奇妙なタイトルの本だが、陳建民の夫人であった洋子さんの伝記である。陳建民は「料理の鉄人」として有名な陳建一の父親。中国から帰化した料理人で、四川料理の第一人者、またNHKの『きょうの料理』で活躍したことでも知られる。
洋子さんは偶然のことから中国語を覚え、陳建民の助手となって働くうちにプロポーズされ、結婚に至った。そして陳建民が日本で成功するに当たって陰に日向に力となった。
本書は洋子さんへの綿密な取材をもとに書かれている。苦労話が多いが、持ち前の明るさで頑張って切り抜けていく。気持ちの良い物語だった。
本人への取材は綿密だが、そのほかの部分がいい加減。
ときどきテレビでみる筆者、特に感想はありませんでしたが、題名に魅かれて購入しました。 丁度、年齢がほぼ一緒なので、思わず笑ってしまったり、「そうなんや」「そうなんか」と納得したり教えられたり、軽い読み物ですが、とても元気をもらいます。 姉や友達にも薦めようと思います。
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