何よりも印象的なのが、生きることは「権利」であり、「義務」ではないと訴える主人公。
生きることは素晴らしい、生きていればきっといいことがある、という考え方は、決して間違っているわけではないとは思うけれども、それはある意味生きることを義務付けてしまう方向になりかねない。
人の助けなしには何にも出来ない、寝返りを打つことすら出来ない主人公にとって、生き続けることが拷問とまでは思ってないかもしれないけれども、生きることが義務にしか感じられなくなっている。
だからこそ、生きることは権利なのであり、自分で絶つことも出来るはずだという考えは、賛否両論があると思う。
実際に映画の中でも、同様に麻痺しながらも生きている神父や、親や血を分けた兄弟からも反対を受ける。
いろんな立場からの意見も描き、安易な話にはしていないため、しっかりと考えさせる映画ではあるけれども、海を飛ぶ空想シーンは綺麗だし、重すぎず優しいタッチになっているところが素晴らしい映画です。
生きることについて考えてみたい方にはオススメ♪
廉価でこういう「つまみ食い」「お勉強」を売る企画は、30年以上むかしから存在した。LPの時代であるから、ちょっと用事で中座して戻ると、もう「いま、いったいどの曲なんだあ!」という目に遭った(笑)。だいたいにおいてレコード店でお得意さんにタダで配っていたが、当時のCBS/ソニーだけは、ばっちり500円で売っていた。店頭にないときは注文せよというので現金封筒に100円玉を5枚入れて本社に送った。結論から言うと、とにかくレコードは来なかった。督促すること4回目くらいに現金封筒の送付証明の部分をコピーして送ったら返信がきた。封筒をあけると500円玉が1枚転がり出てきた。文書はなにも無かった。それ以来わたしはその会社のレコードをこの30年間、なるべく買わないようにしている。
本題にはいる。こうしたディスクは買わないほうが良い。全曲入ったCDを1枚、また1枚と、もとめるべきだと思う。声楽はオペラに直結するから、2枚組や4枚組になることもしばしばだ。それでも、サワリばっかりきいているより遙かに理解にせまれる。
で、レビューの題名にした件ですが「99+1=100」という数学からわたしが直感したのは「FLORENCE FOSTER JENKINS を使う気だ」ということである。彼女はトラック13の「鐘の歌」とトラック36の「夜の女王のアリア」をこよなく愛していた。これ以上は、わからない。彼女の録音は国内盤でも外盤でも健在であるが、国内盤においてはあろうことか上記の2曲が入っていない。
ひさしぶりに彼女の「鐘の歌」でも聴こうかな。
100曲入ってるということで、どのような順番で曲が入ってるかと、思ってなんですが、テーマ別に、〔例えば ドライブ編、お休み編、頭をすっきりしたい時、おはよう編)自分の気分に合わせて曲が聞けるので、とってもききやすくてしかも、たくさん入ってるので、聞き飽きることもなくよかったです。
原作者でもあるジャン=ドミニクは20万回の瞬きでこの作品を書きあげたそうだ。ロックトインシンドロームという難病により左目の瞬き以外できなくなってしまった人生の中で彼はイマジネーションと記憶を辿り、絶望とも思える日々が次第に色を帯び蝶として羽ばたきを始める。
冒頭からドミニクの視点で固定され、一部回想をはさみながらも、主観を変えず、自分の現状を理解していこうとうするシーンが続く。現実を目の当たりにし混乱する中で、様々な人々との交流が自らを憐れむことを止めようとするまで、そしてそれは一つの区切りではなく、緩やかな風のように身体の隅々まで浸透するが如く、丁寧に綴っていく。
ドミニクに感情移入してしまうとストレスになるのは当然で、そう思わせる演出は見事。視覚狭窄や涙で滲むなど感情をカメラで表現しているところが、孤独を巧みに表現できており、もどかしさの中でも人に支えられて生きている実感が湧く。
キャストやスタッフを誰一人知らなくても素直に観賞耐えうる作品。普段ブロックバスターばかり見ている方にもお薦め。
また、原作を読むことで更なる理解を得ることができると思う。夏休みには是非手にとっていただきたい。
数ページで引き込まれ、しばらく頭の片隅に残っていた。 「自分だったらどうする?」 「自分の身近な人だったら?」 私だったらラモンと同じ選択をするかもしれないが、 自分の子供が尊厳死を選択したら、私は支持できるだろうか。 そんなことが頭を何度もよぎりながら、読み終えました。
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