切なく、ぶちきれていて、狂気を開放している。そんな、作家という印象を受けました。 しかし、とてもセンスのいい作家です。主題は多岐に渡り、一見、支離滅裂な印象受けますが、それを作り出している作家の側にきちんとした価値判断があると思われるので安心して読み進めることができます。彼の作家としてのセンスは犠牲という意味のビクティム(victim)を「ビクチム」と書くところに現れているでしょう。 ノーマルとアブノーマルの境界をいい具合にぼかし、無化するというやり方は、新しい時代の価値観の誕生を思わせます。非常に優れていると感じました。
TT3単行本化待ってました!!カバーのイラストがかなりかっこいいです。そして、本の横の部分に色が付いてるのがまたかなり重厚感があって良いです。三太さんの気の利いたギミックも盛り込まれていて、本の全てを余すところ無く使ったデザインがとても楽しめます。ストーリーもオープニングからかなり驚きの展開で即引き込まれて一気に最後まで読み切ってしまいました。この単行本はかなりおすすめです!!
って匂わせる内容になっております。なんとなくこれからの展開が予想出来てしまいますが、メラと海がどういう形でエンディングを迎えるのか・・・TT1とBORN2DIEを読んでいる自分だけにありきたりなハッピーエンドはないっすよねえ・・・。と次巻に期待します。
新宿・渋谷・池袋・吉祥寺など、地方の若者達があこがれる東京の街並みのそそる描写の仕方や、
あからさまに非現実的なバイオレンスで繰りひろげられる、狂気じみたチーム同士の抗争とか・・・
発想や題材は魅力的であっても、展開や構成のツジツマが全くといっていい程合わないから、当然ツメも甘くなる。
作者個人が憧れているであろうストリート系不良のライフスタイルや趣味など、読者の支持を得ているようですが
当初の企画よりストーリーが大きくなりすぎて、この人の手に負えなくなり後ヅケ・後ヅケの行き当たりばったりで
描かれているとしか思いようがない。
肝心の登場人物の心理描写とかも焦点がズレているから全く臨場感が無く、タダのオドロオドロしいだけの
「青臭い殺戮の茶番劇」にしか感じられない。
それに、浅はかで青っぽい友情ゴッコも鼻に着くし・・・・。
巻末での自己PRや言い訳がましいコメントやら、グッズの宣伝とかするヒマあったら、描いてる作品の影響力や意味、
それに伴うストーリーの構成や心理描写やらしっかり考えてください。
人の命やらをあまり深く考えず、その場その場の若気のいたり的衝動というか、雰囲気を感じるマンガとしか思えない
ほど、全くもって何を表現したいのか理解不能な作品。
「TOKYO TRIBE 2」は、もっと面白い作品になれたハズなのに・・・・・残念。
TT2に出てくるキャラやトライブたちの5つの外伝ストーリーをまとめた1冊。今は渋谷宇田川町に無き、うどん屋やしまやHOME BASS RECORDSが出て来たり、渋谷の情景が良く描かれている「海の休日」や「In My Life Time」は単行本「TOKYO BURGER」にも通じる、何気ない日常を切り取ったストリートポエティックなストーリーは井上三太さんのお得意のゾーンじゃないでしょうか。ゆるーい空気感が流れながらも絵には力がある、秀逸です。僕がこの1冊で1番好きなストーリー「ハシームの恋」は、TT2に登場した人気キャラ ハシームの恋愛ストーリー。女心の難しさをストーリーに含んだ、読んだ後に色々考えさせられるお話。ハシームのキャラもあってか、そんなにシリアスになりすぎてないラブストーリーに仕上がっていて、良い意味で肩に力入れすぎないでスラッと読める気持ちいいストーリーだと思います。他にもTT2のキャラ テラさんの登場する「テラさんの思い出」やTT2のトライブ 街田THUGの登場する「街田THUG vs 三頭会 頂上決戦」も収録。1冊で色んなテイストが味わえて面白いです。TTシリーズのファンは、色んな発見が出来て楽しんで読める本になってると思います。
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