聴衆を圧倒する鬼気迫るパフォーマンスを演出してきたブレルのDVDは、激しく熱く、今となってはなんとも切ない思いにさせます。「いとしのマチルダ」、「あの人たち」「ジャッキー」の爆発するような感情の若々しさ、「ジェフ」の優しい友情、「馬」の躍動を表すオケの妙味も巧みでこの後ライブはなくなり、 「孤独への道」「懐かしき恋人達の歌」など人生の深い陰影を浮き彫りにするような傑作が生まれました。 葦原英了氏が感動を持って解説した「偉大なる魂の復活」という邦題のついた「オルリー」「眠れる街」 「ノックルズットウ・タンゴ」などを含むアルバムに到達するのは自然なことなのかもしれません。 このライブパフォーマンスは宝にしたいと言えるものでしょう。
ジャック・ブレルのCDを買うのはこれが初めてで、収録曲の多さと値段の手頃さに釣られました。 アメリカ盤なのでブックレットに英訳歌詞しか載っていなかったのだけが残念ですが、他は特に文句のつけどころは無いと思います。逆にフランス語に弱い自分は、英訳で歌詞の大意を掴むことが出来ました。
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