本編、メイキングともに良し。完結はしていないので次回作を期待。
とにかく洗脳というテーマを扱っている以上、読者に何が何でもなぜに洗脳されるのかをわかってもらわなければならないので、教祖の心境、登場人物それぞれの内側の声が繰り返し繰り返ししつこいほど描写される。
修行の洗脳の過程や、荒唐無稽な戯言を信者に信じ込ませる術など、興味本位で面白いところはたくさんある。
性的表現が多すぎて教祖の頭の中がリアルにわかる気もする。下手なエロ本を読むくらいなら本書のほうが興奮するのではないかと思えるところもある。
凄惨な過去を持つものの執念のカリスマに、私は少しだけ応援したくなっていました。
これも著者の筆力でしょう。
子供が 対決が好きで 大変気に入り 喜んでみています。 有難うございます
「黒い太陽2」とすべきではなかったのか?
新たなヒロインを主人公に物語を進めてきた筈が最後の最後で放り投げてしまった印象だ。
立花VS藤堂を描いた前作に対して、優姫VS冬海をメインにしたつもりだったが、
後半は前作同様、立花VS藤堂になってしまっている。
思うに、キャバ嬢同士の競争ではストーリーに限界があったような感じだ。
立花VS藤堂の生きるか死ぬかの戦いを描かないと、面白くないと判断したに違いない。
また、優姫もヒロインとしてはイマイチだった。
最後は女優を使って藤堂に勝つ、というのもイタダケナイ。
これでは、何のために優姫を登場させたのか、分からないではないか・・・
この小説の最初から最後まで終始一貫しているのは、言葉の力である。
言葉が周りを自分に振り向かせ、言葉により周りの人間を変えていく。
その言葉を発するのがこの小説では少年だ。
児童小説のような軽いタッチで始まるが、あっという間に引き込まれ、
230ページをすぎたあたりから、涙が止まらなくなり、最後は男34歳(私のことです)
人目も憚らず号泣してしまいました。
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