緻密で正確な調査とそれを表す堅い言葉のおかげで、読みながら思い描く福沢や大隈の人間像が鮮明でした。 とても不思議なのですが、二人とも何処かしら「愛すべき人物」的な印象が残ります、その時代、そこに生きた人々を深く知るためには静かな愛の心でじっくり寄り添うことが必要なのだと池田勇太先生の文章から教えられました、次からの著書も楽しみにしています。 川柳もどんどん発表して下さい。
歴史上、優秀な人物とされながら、なぜか不遇だった人がいる。
逆に、今日からみて疑問符をつけたくなる人物が、なぜか当時は、
カリスマだったこともある。
それらを説明する一つのカギは、やはり話し方であろう。
高橋是清や中野正剛は、その話し方を聞くと、
なんとも聞き取りにくい、妙な話し方をしている。
人物や見識には大いに評価すべきところはあったが、
両者とも最後に非業の死をとげた。
逆に、松岡洋右や近衛文麿は聞き惚れてしまうと言っていい。
内容を十分に吟味しなければ、彼らこそ困難を解決できる
英雄だと思いたくなるような見事な話しっぷりである。
だが、その後の彼らが導いた結果は言うまでもない。
今の時代も、なぜか正しい意見が認められず、
間違った意見が幅を利かせることはあるだろう。
歴史上の人物の話し方や声の質に触れてみると、
なぜそのような理不尽なことが起きるのか、
その一端を知ることができるのではないか。
その意味でもこれは貴重な音声資料を集めたCDであり、
値段以上の価値がある商品である。
よく無駄にネット住民からは 所詮私大などとバカにされる早慶ですが 実際は東大京大は別格として 名実ともに他の難関国立大とも遜色ない またはそれ以上の存在感や実績を示し続ける早慶の徹底特集号です なんだかんだ日本人は気になるんです この私大の2大巨頭が笑 早慶というフレーズを知らない日本人はおそらく少数でしょう
早慶ブランドに少しでも興味がある方ならぜひ手にとってみてください 非常に楽しめる内容です あんな人からこんな人まで一目でわかる早慶出身の政財界 芸能界 スポーツ界など各分野の著名人や 各キャンパスの伝統建築、学食の紹介から 年間の主な行事表など約70ページ以上が早慶関連の項目で埋まってます あまり堅苦しくないのでさらっと読めて非常に面白かったです
しかし早慶受験生は受験終了まで読むのは控えましょう 受かれば何度でもにやにやしながら読み返したくなるバイブルのような雑誌であり 逆に落ちた受験生が読むと破り捨てたくなる衝動にかられるような内容しか書いてない雑誌です笑
本書は大隈重信の公開霊言をまとめたものである。
大隈重信と言えば、立憲改進党を設立し、総理大臣にもなった
初めて政党内閣を組閣した人である。また、東京専門学校
(現・早稲田大学)を創立し学長を務めた人でもある。
つまり、政治家でありながら教育者でもあった方なのである。
学校設立と言えば、慶応義塾を作った福沢諭吉を思い浮かべる
が、福沢諭吉は教育者であるが政治家ではなかった。その意味で
言えば、より多くの仕事をなした人と言ってもいいだろう。
本書の中で大隈重信はスケールの大きな政治論と教育論を
展開している。現代の諸問題についてもかなり勉強されて
いるようで、日本が向かうべき方向性を指し示していると
言っても過言ではないだろう。
そして幸福実現党が向かうべき方向についても言及している。
あとがきにもあるように方向性はハッキリと見えている。
それは宗教改革、政治改革、教育改革である。
そして新しい経営思想を打ち出して日本を発展させることである。
福沢諭吉による「新学問のすすめ」も良かったが、本書はそれをも
凌ぐ奥深い硬派の内容である。
是非多くの政治関係者並びに教育関係者に読んで頂きたい良書である。
久恒啓一氏の編著の「志」。白いカバーにつつまれて清楚な感じを漂わせる書だが、ページをめくれば、なんとすごい気迫とエネルギーが炎となって燃え上がってくる。
久恒氏は5年ほど前から日本全国に散在している人物記念館まわりを始めた。この人も志を立てたら、一念発起のすさまじさというか、すでに250館を回ったという。
人物研究をする人は、一人の人間を深く掘ってゆく人が多いが、久恒氏はまず広く人物記念館をまわって、日本の偉人の探検をおこなった。
その結果いろいろみえてきたものの一部がこの本に結実したといえよう。
収録した人物の発言は全部で130語ほどである。歴史上の著名人もいれば松井秀樹のような若い現役の人も含んでいる。あらゆる階層、あらゆる職業、分野を網羅しているといってよい。「志を立てる」「志を育む」「志を磨く」の3つにわけて、本を組み立てている。
さて、ここにあるのは、偉人や著名人などひとかどの人の口からもれた急所、カタルシスのような言葉である。決して大言壮語ではない。名言というのでもない。思わずもれたというか、自らを律して語ったことばである。まさしく、これを拾いだした久恒啓一の著作だなあと感じたのである。偉人の発言に言い添える形で、久恒さんの解説がつづく。その理解の深さ、味わいがいい。まるで偉人の隣に立って、いいたりないところを補っているかのようだ。
「志を立てる」で偉人たちは声高らかに言う。志というものはあたかも自分に下された天命、神から命じられたものだ。自明きわまるもの、として微塵の迷いもない。
「わだばゴッホになる」(棟方志功)
「私は、この世界に、何かをやりとげるために、生まれてきたのだ」(野口英世)
「志を育む」段階の偉人たちは、もう迷わず、右顧左眄せず、反省せず、一直線である。先はどうなるかなどと案じている気配はない。
「事の成る成らぬは天に任し、自分はひとえに その日その日の務めを全うすれば足る」
(新渡戸稲造)
「最初にそれがとても至難だとおもわれるものを、屈服せずにやり遂げると、それは必ず至難でないものであることが分る」(堂本印象)
「志を磨く」段階の偉人たちは到達した至言をものす。初心を忘れず、動ぜず、反省せず、ぶれない。強烈な自信に支えられて、しかものりをこえない。
「僕は死ぬ迄進歩する積りで居ます」(夏目漱石)
「反省をしなければならない。しかし、改心をしてはいけない」(頭山満)
「自分がやりかけた仕事を一歩づつたゆみなく進んでいくのが、不思議なことだけど、この世の生き甲斐なんです。(いわさきちひろ)
結局、久恒さんがいいたいことは、偉人たちはたゆまず継続してやった。継続させていくものが志である、ということなのだろうと思う。心の疲れた人がいつでもページをめくれるように、静かなトーンの白表紙にしたのは、名編集の賜物だろう。
私自身もピタッと感じてうれしくなった言葉がいくつもあった。
「他人が笑おうが笑うまいが、自分の歌を歌えばいいんだよ」岡本太郎
「私は精神的に弱いので、逆にそれを人にさらけ出して、どうしてもやらざるを得ない状況に自分を追い込んでゆくのである」(植村直己)
「作家にとって大切なのは勉強すること、つまり本を読むことだ」太宰治 へえー あの太宰が・・。
「もう、これしかない。一つの業です」(手塚治)には同感!人生って結局一つのことをやるしかないんだな。
「運動は事務の堆積である」(市川房江)
「やはりもう一度女に生まれて、婦人運動をしなければならないね」市川房江
私は40年もNPO活動をやってきたが、この言葉には参りましたね。NPO活動のちまちまこまこました事務がいやになってきた時、ドーンとこの言葉。しかも、もう一度女にうまれて婦人活動をしなければならぬ、というのですから、青天の霹靂みたいなお言葉です。市川さんは神様ですな!
|