海洋冒険活劇の定番を押さえたストーリー展開が
心地良い作品であります。
これこそ「定番」の力を示す作品であると
いえるでしょう。
スパルタカスは、やはりこのカークダグラスのオリジナルを見ないと始まらない。最新版スパルタカス赤蛇の紋章をこれから見る方、スパルタカス2004を見た方も、本オリジナル スパルタカスを見ることを是非お奨めします。CGなんぞ無い時代のスペクタル映像の凄さが解ります。
ジョン・ロートンは、イギリス人であるが、そのキャリアをドイツのハード・ロック・バンド:ルシファーズ・フレンドのシンガーとしてスタートしている。LUCIFER'S FRIENDは、ジャズ/プログレッシヴの要素も持った実験的なハード・ロック・バンドで、知名度は高くないが、英米以外ではまだ珍しかった本格派のバンドで、その筋のファンにはよく知られていた。特にヴォーカルのJohn Lawtonの目の覚めるような美しい高音は、ロック30年の歴史を経ても色褪せることのない素晴らしいものであった。LUCIFER'S FRIENDの代表曲は「Ride The Sky」という曲で、若干ツェッペリンの「移民の歌」を思わせるコーラスでスタートするスピード・ナンバーである。 しばらくドイツで活動を続けるが、後にその実力を買われ、デイヴィッド・バイロンが去った英バンド:URIAH HEEPに2代目シンガーとして迎えられる。しかしバンドがやや下降線だったこともあり、アルバム3枚を残し脱退。一時ドイツに舞い戻って1981年のLUCIFER'S FRIEND 再結成にも加わっている。 この後、ロートンは再びドイツに舞い戻り、2つのバンドでシンガーを務めた。1つが REBEL(リベル)、もう1つが ZAR(ツァー)である。この2枚のアルバムを1枚にまとめたのが本CDで、格好いいハード・ロック・ナンバーが満載だ。特に、ZAR のファースト・アルバム「LIVE YOUR LIFE FOREVER」の完成度は素晴らしく、良い曲が多い。ロートンの天高くどこまでも伸びて行く高音には心が洗われるようだ。メタル系寄りのバンドのレヴューじゃないみたいだが、ロートンの美声には確かにそんな響きがあるのだ。美しいが、決して弱々しい声ではなく、完全透明だが適度にパワーも兼ね備えている。ちょっと滅多に居ない声で、聞いて損はないと思う。 その美声に惚れ込んで、元DEEP PURPLE/RAINBOW のリッチー・ブラックモアが真剣に自分のバンドに誘ったほどだ。普通人であるロートンが、リッチーの奇行を嫌ったようだが、もしかしたらRAINBOWの歴代シンガーの中に名を連ねていたかも知れない人なのだ。ハード・ロック/ヘヴィ・メタル・ファンならば是非聴いてもらいたい一枚である。
最高のスペクタクル映画!キューブリックはこの作品を嫌っていたそうだがウェットなシーンが多いからだろう。しかしそのウェットなシーンを淡々と描きつづけるキューブリックの演出が奇跡的な名作を生み出した。 2時間以上の上映時間が待ったく気にならない。 とにかく「泣ける」シーンが多いのだがそれを包み込むスケールの大きさが 圧倒的だ。クライマックスの奴隷軍対クラスス軍の激突もただそのスペクタクルに感動するというより、奴隷軍の方に完全に感情移入してしまうため まるで自分が戦闘に参加しているような気になる。 その他のスペクタクル映画「ベンハー」「十戒」「アラビアのロレンス」 「クレオパトラ」等などとてもじゃないがこの作品の足元にも及ばない。
後年、超大作を続けて放ったデヴィッド・リーン監督が1954年に撮った白黒の、比較的地味なコメディーですが、原作がしっかりした舞台劇なので、なかなか楽しめました。ケチで、大酒飲みで、店は長女に任せっきりの靴屋の主人を演じる巨漢のチャールズ・ロートンが印象的な芝居をしています。特に、酔っ払って、満月が映る水溜りに突っ込む場面は見物です。また、しっかり者で、最後に父親をぎゃふんと言わせる長女、マギーを演じるブレンダ・デ・バンジー、読み書きも出来ないが、ひたすら真面目に仕事に励む靴職人ウィリーを演じるジョン・ミルズもとても良いです。「戦場にかける橋」や「アラビアのロレンス」、「ドクトル・ジバゴ」に感激した方は、この作品も是非見てください。
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