シェリングがリサイタルで取り上げた曲は、バロックから現代に及ぶ広範囲のレパートリーの中から選ばれているが、実際のプログラムの曲目を見るととりわけバッハ、モーツァルト、ベートーヴェンそしてブラームスが圧倒的な割合を占めている。そしておそらく彼はアンコールに於いてでさえもクライスラーなど、いわゆる際物を演奏することは殆ど稀だっただろう。しかしそのようなくだけた小品を彼は決して蔑視していたわけではない。何故なら既にこれまでにこの手の曲ばかりを収めたCDがSP盤復刻も含めて都合3枚リリースされているからだ。中でも最も音質に恵まれ、また典型的なシェリングのスタイルを鑑賞できるのが1963年録音の当CDだ。
彼のクライスラーは羽目を外さない律儀なところがある。聴衆に決して媚びることはないけれど曲の仕上げは極めて端正で格調が高く、細かなニュアンスに富み独特のエレガンスとさりげないロマンティシズムが漂っている。それがまたチャールズ・ライナーのチャーミングで気の利いたピアノ伴奏でアクセントがつけられているのが魅力だ。録音はマーキュリー・リヴィング・プレゼンスの優れた高音質録音で、シェリング愛用の名器グァルネリ・デル・ジェズの素晴らしい音色と表現力を堪能できる。尚この録音は2007年にXRCD(4428836)としても再登場している。
このCDはヨーヨー・マの若いころの録音。第1番が特にお勧めで、他の方がレビューしている通り、快活な演奏が楽しめる1枚だと思います。サポートをするズッカーマンも彼の良い点をうまく引き出していますね!
There are many introductory CDs with around 100 pieces. However, I felt that those are not enough. After immersing myself in 200 pieces of classical music, I finally felt that my ears got used to the sound of classical music.
The downside could be that each piece is short. However, for a layperson, listening to the same piece for a long time could be a pain, unless you really come to like that piece.
Therefore, I did not mind each piece being short.
If you like a particular piece, you can go purchase a CD with the entire piece recorded on it. For me, it would be 「ペール・ギュント」から朝.
昔、浜松のアクト・シティへ、イ・ムジチを聴きに言った事がある。
2001年9月のテロの直後、10月位だった。
其の頃は、みずほのデイトレーディングは辞めて、タートル・スープ中心で
短期売買をしていたが、利が乗った玉をホールドしたまま、
クラシック・コンサートへ出掛けて行く等、「文化的生活」を
送っていた頃だ。
アクト・シティのコンサートでは、十八番の『四季』と、『アイネクライネ・
ナハト・ムジーク』其の他だった。『アイネクライネ』についちゃ、
イタリア人が、モーツアルトを演奏るとこんな感じなのか、と言うくらい
「のたああああああああ〜」っとして、其れなりに面白かった。
因みに、アクトの中ホールは、音響が良いので、この『ナハト・イェーガー』の
凄っげえ間延びした感じは、CDか何かで、忠実に再現しようとすると為ると、
巨大なリスニング空間と、スピーカーを中心にハイクオリティの
オーディオ機器が必要に為るかも知れん。
さて、パッヘルベルのカノンを始めとするこのCDだが、
聴き所は、矢張り、『アダージオ』である。他の演奏家と聴き比べて見ると、
「正調」としか言い様の無い、良い意味での「御手本的」な演奏。
スタンダード・「基準・標準」と言っても良い。
其れ以外は、ハインツ・ホリガーである。オーボエの、現代を
代表する名手の演奏が堪能出来る。最初は、イ・ムジチを聴きたくて
此れを買ったが、ホリガーのオーボエを聴きたくて、
『テレマン無伴奏オーボエ』を買ってしまった。
歳を喰うと、バロックばっかしである。
若い頃みたいに、シンフォニー聴いて、下手に「ロマンティック」な
気分に為ったりすると、相場に影響する事も有り得る。
他人は如何かは、知ら無いが、此れも「節制の一部」である。
バロック音楽を聴くようになって35年以上になります。ほとんどの曲がダブることを承知で買ったのですが、同じ曲でも演奏家によって表情を大きく変えるのがクラシック音楽の楽しみであり、言葉は悪いですがある種の「博打」でもあります。延原武春さん、豊田耕児さん、松本美和子さんといった日本の演奏家が聴けるのが、このCDを選んだ最大の理由ですが、今度の「博打」は当たりました。馴染み深い曲にもう一度触れたいと思う方、またバロック音楽にあまり親しみを感じていなかった方、どちらにもお勧めです。松本美和子さんが歌うヘンデルのアリア(オンブラ・マイ・フ、私を泣かせてください:間宮芳夫編曲)は見事だと感じました。皆さんが持つ音楽への「思い入れ」に応えてくれるアルバムだと思います。
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