2000年7月から始まったアスミ達の物語であるが、9年の歳月を経て、ここに完結した。
15巻のあとがきで、作者が「今描いている自分の作品が誰かにとってのタイムマシンになれたなら、こんなに嬉しいことはないんだけど」と語っている。私事で恐縮だが、この9年が自分の中学、高校、大学時代に相当するため、既巻のページをパラパラとめくり、彼らの学園生活を見るたびに、自分のほろ苦さで埋め尽くされた学生時代の思い出が、あたかもタイムマシンを使ったかのように思い出されてくる。
それにしても、人が一生懸命頑張っている姿って本当に素敵だ。その姿を馬鹿にする人も多いけど、それは頑張ったのに失敗に終わった時、傷つくのが怖いから。でも、そこから得られる成長もある。何事にも全力投球なアスミの姿勢を、自分は見習っていこうと思う。
物語全体の内容について欲を言えば、主要5人とそれ以外の宇宙飛行士コースの人たちとの絡みを少し見たかった。でもまあ、まとまりのある話にするためには仕方がなかったのかもしれない。
最後に、この作品に出合えて良かったと声を大にして言いたい。過去に夢を追い求めた人、今夢に向かって邁進している人、まだこれといった夢を見つけられていない人、そんな人達におすすめです。
この本を見ていると、昔、好きだった人の事を思い出してしまいます・・・ 宇宙を目指す主人公にも、元気をたくさんもらえますよ。 私も、たくさんもらいました。
さよならは、ありますよね。でも、悲しいですね。こういう風に、学生生活を過ごせたら幸せですね
このマンガはとても良く出来ています。 かなり温められていたモチーフなのだと思います。 ほぼ完成された作風であり、絵と物語のバランスも良いと思います。 新人マンガ家ということですが、完成度は見事です。 物語もだんだん面白くなってきました。 あと、このマンガは読みきりがオマケでたくさんついてくるのですが、 それを読んだあとに他の巻を読み直すと新しい発見があります。 これは結構新しい見せ方なのではないでしょうか。
8巻・9巻とちょっとトーンダウンした感がありましたが(そんなことが評価に影響しないほど素晴らしい作品ですが)、今回また泣けました。
『見えないけれど いつもそこで輝いている たくさんの星が輝いている』
もう号泣です。日々をなんとなく暮らしてると、ふとした時に「自分は汚い人間になっていないだろうか・・・昔より汚れてしまったんじゃないか・・・」などと思ってしまうことがありますが、この作品の新刊を読む度に登場人物に対して「みんながんばれ」と心の中で応援してる自分に気付いて、「ああ、でも俺はまだ大丈夫かも」と安心できるし、夜空を見るたびにアスミたちを思い出して「みんなで宇宙に行けたらいいな」などと普通に思ってしまいます。私が死んだら棺桶に入れて欲しいほど素晴らしい作品です。
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