本作は巨人・阪神戦の歴史の中から名場面を選りすぐり、巨人サイドから光をあてた巨人版。私は巨人ファンだが、阪神版も購入し、本日巨人版を視聴した。前半は私が初めて観る映像が多く、それだけで満足。動く沢村の映像、州崎球場での試合など、よくフィルムが残っていたと感心する。プロ野球史の輝く2巨峰ONの名シーンはさすがに多く、2人の偉大さに敬意を抱く。天覧試合はもちろん、畳が擦り切れるまで王が素振りを繰り返す練習場面も収められている。王の一本足打法完成直後の猛爆発のシーンは私にとって初めて観るものであり、凄いの一言につきる。
一番時間を割いているシーズンはV9最後の1973年。阪神池田の世紀の落球、10月10,11日の名勝負など、久々に見る映像は感涙もの。その他、槙原の初登板・初完封や江川のエースぶりなど、リアル・タイムで体験できた名試合の数々には興奮が蘇る。大スターだけでなく、V9のメンバー紹介、川相の犠打の記録など、脇役たちにも目を配っているのが嬉しい。総じて、詰め込みすぎの感を受け、昭和20年代の場面が少ないのが本作の惜しい点だが、歴史的試合・シーズンをフルに収録したDVDの発売は(ないだろうが)今後に期待する。
本作はナレーターが徳光さんで、もちろん巨人が勝利の栄光に輝く試合が多く収録されているが、好敵手阪神の選手たちにやられた試合も結構紹介されている。例えば、江夏が王から日本新記録になる1シーズン通算354個目の三振を奪う場面は、敵ながら天晴れ。その他、巨人には恥辱の85年の阪神のバックスクリーン三連発、江川がラインバックにプロの洗礼を浴びた試合等も紹介されている。しかし、今では、恩讐を超えて、これら懐かしい好敵手の活躍に心から拍手を贈りたい。素晴しい選手たちによって築かれた素晴しき日本プロ野球を実感できる本作はすべてのプロ野球ファンにお薦めの1枚である。
新聞記者歴30年の著者の本。
野球のジャイアンツの事例などを紐解きながら、言葉が持つ力について説いている。
原監督や故・木村拓也さんのエピソードが秀逸。
新聞記者さんだけあって、文章がめちゃくちゃ上手。読み応えあり。
そして胸が熱くなる本。
野球の実例が多いのでファンの方にはおすすめです。
2009年は原監督の年となりました。名実共に球界を代表する野球人となりました。 そんな原監督が、2001年に監督に就任した年、「ジャイアンツ愛」という一見不思議な言葉を使いました。あの頃、正直「大丈夫かな?」と思っていました。しかし、最近の原監督の言葉を聞いていると、なぜか、「なるほど」と思ったり、心地良い感覚がある事が多くなりました。 先日テレビ番組で原監督のお父さん(原貢元東海大相模、東海大監督)を「原先生」と教え子たちが呼んでいる場面がありました。お父さんはすばらしい指導者だと思います。そのとき感じたのは、原(辰徳)監督も「原先生」なのではないか?野球だけではなく、野球を通じて、人間育成とか人として成長していくのを目指しているのではないかと思いました。 この本には、原監督が目指している野球が言葉によって凝縮してあります。それは、私たちにも通じる言葉ばかりです。この言葉で原監督から勇気や希望をもらって私たちも成長していこうと感じることができます。 構成は、言葉がページの真ん中に書かれていて、下のほうにその説明が書いてあります。言葉は全部で200くらいだと思います。私は、2時間くらいで一気に読んで、気に入った言葉は手帳に書きました。この言葉を私も選手同様に聞いて大事にしていこうと思います。
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