本作の主製作は日本のエースデュースだが、全体的な香りはNYCのインディペンデント映画だ。 これはプロデューサー(出演も兼ねる)のヒロ・マスダがSAG(全米俳優組合)に加入していることと無関係ではないだろう。 スタッフ&キャストもアメリカ・インディペンデントの顔ぶれを揃えており、さすがマンハッタンを拠点にしている製作者だけある。
本ソフトには映像特典が予告編しか収録されていないのが残念なのだが、マスダのインタビューを読むと、 チェルシーの撮影は1日1万ドルと言われ、何とか値切って5日間借り切ったとか、マンハッタンロケも含めて8日で 撮り終えたとか、色々面白い事情が書いてある。ぜひ映像特典で入れて欲しかったなあ・・・。
長澤奈央は、本作でマートルビーチ国際映画祭の主演女優賞を獲得したらしいが、少なくともこれでアメリカマーケットに 顔は売れた。日本人女優で、なかなかハリウッドに定着するのは難しいが、今後少なからずオファーが来るだろう。 ローカル映画祭とはいえ、むやみやたらに賞を出す訳ではない。本人も初めてのNYCだったそうで、そんな不安を込めた表情も 演技に役立ったのでは。長澤のトークショー映像もあるらしいので、そういうもの収録して欲しかったぞ(笑)。
衣装はコシノヒロコが担当するなど、インディペンデントとは言え、かなりレベルの高い作品だと思う。 マンハッタンは、意識的に「夜景」しか出てこないが、SDで観ても十分キレイであり、また作風に合った耽美さも表現していた。
本作の予算が祟ったのか、エースデュースも現在大変なことになっているが、こういう日本のインディペンデント製作会社 が厳しい、ということは、まだまだ日本の映画産業は未熟だということだ。 日本のメジャー5社や、TV局の映画部門も、もっと独立系作品に目を向けた方がいい。星は3つです。
結構評価の分かれる作品のようです。 私は普通に楽しめました。(結局この作品が、何が言いたかったのかは、見終わった今でもイマイチ分かりませんが(^^; 全体を通して、静かに話が進む感じなので途中飽きるかもしれないです。 ユマ・サーマンが主役だと思って見るとちょっとシーンが少ないと感じるかもしれませんが、また少し違う雰囲気の彼女が見れるのではないかと思います。 他に、『プッシーキャッツ』や『MIB2』にも出ていたRosario Dawsonも出演しています。
限定版の方のDVDのデキが良いのですが、 肝心のCDは、「まぁフツー」だったので、この評価です…。
新品でDVD付が手に入るなら、手に入るうちに買っときましょう。
もちろん、後から知ったというなら、こちらの通常版でも…ですが、 (やはり印税が彼らに入る方がいいですからね!) 正直なところ、コレ、映像が必要。
そう、この黒猫チェルシーも、 2010年代のバンドの特徴として、 やっぱりライブの「絵」がいいのです。 今の大知くんが歌っている「絵」は、とにかく心打たれるのです。 すでにライブで実力は証明済みですが、 演奏や歌唱力は、まだまだうまくなるハズですので、 残す「作品」としては、やはり「今の」映像があった方がいいのに…と思います。
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