「(ここから ひがしは みなとのあるまち「トト」)
・・・・わ わしは かんばんじゃ ないぞ。」
このセリフにこのゲームの何がすごいのかが集約されている気がします。
普通のRPGと比べて全然合理的じゃないんです。物語を進めるために話さなければいけない人、調べなければいけないもの、こなさなければいけないイベント、本当に重要なアイテムなどは数えるほどしかありません。回復アイテムにいたっては回復量を一定にして統一しようと思えば3つくらいで十分だったはずです。無駄な部分が山ほどあって目が回りそうになります。
でもその無駄が楽しくて仕方がないんです。無駄で何の意味もないことをしゃべる人たちは、しかし「MOTHER」の世界には欠くことのできない人たちです。ゆでたまごやぶんどきといったアイテムは戦闘に何の役にも立ちませんが、一つ一つのアイテムに用意された「せつめい」がとても楽しく、でんせつのバット以上に強い印象をもって心に焼きつきます。たった一つの町の住人のためだけに専用フォントを用意したゲームが他にあるでしょうか。私にはちょっと思いつきません。
メインのストーリーも、自分がどのようにしてここにいるのか、誰に支えられて今までいたのかを考えさせてくれる感動的なものでしたが、私にとってはそれよりも砂漠に放置された馬の骨や、こけしけしマシンの方がこのゲームにとって重要なのです。
Mother2で遊んでいたときに何度も繰り返し聞いていた曲をこうして音楽として聞いていると、まるで当時の映像が浮かび上がってくるような錯覚を覚えます。 ちょっと懐かしく、ちょっとおかしなMother2の世界観が好きな人にはおすすめの商品です。バットを持って自転車に乗って冒険したくなること必至。
名作MOTHER2のゲーム中のサウンドが満載。音楽が音楽なので非常に楽しいCDです。 しかし、フィードアウトが少し早かったり、戦闘曲などが1曲づつ載ってないのが、すこし惜しいです。 ともあれ、買って損はしないと思います。
古き良き時代のアメリカの音楽って感じです。ゲーム中で使用されている音楽のイメージを損なうことなく歌がプラス(11曲中8曲)されています。 歌詞は全て英語ですが、曲そのものはゲーム内で聴いたものなので、すんなり耳に入ってきます。また、マザーをプレイしたことのない人でも、きっと懐かしさを感じるような曲ばかりだと思います。 個人的に好きな曲は、荘厳な感じのする「WISDOM OF THE WORLD」(ゲーム中、マジカントのクイーンマリー城で流れる曲)と、聖歌隊が歌っているような綺麗な曲「EIGHT MELODIES」(ゲーム中で集める8つのメロディー)です。(両曲歌入り) どの曲も耳に残る名曲ばかり。必聴の一枚です。
MOTHER2は自分が初めてやったRPGだった。10才になったかならないかくらいの頃だ。そして今日までRPGってものを、マザー以外には一本しかやったことがない。その一本は、いわゆるフツーのRPGで、一般にもいい評価を得ていたらしいと、今にして知った。悪い作品じゃなかった、むしろ引き込まれていた。けど、あの体力回復アイテムの味気ないこと…。マザーの時のように、あー、食べた、元気出た、ってかんじがしない。そこいくと、マザーに出てくるフシギゴハンは今でも味わってみたくてたまらない。やぎバターがゆってどんなあじなんだろう?いちごとうふ?アーモンドもなか?あのムダに長い説明にわくわくしちゃうサマーズふうパスタは?そして街のあちこちで生活を営む(!)人々。なんて風変わりで、それでいて一般人なの!ストーリーに関係ない彼らが今どうしてるんだろう?とつい考えたくなる。道路封鎖に捕まってたおじさんは帰れたかしら?ギーグを裏切ったらしい男は無事なのか?あのおばさん、引っ越しどうするの?画面の中の彼らは、確かにそこで生き生きと「生きて」いた。マザーにはこんな、小さいが絶妙な空想のタネがいっぱいだ。それは正に見事な生々しさだ。
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