今巻の帯に「破滅の時は近い・・・。悪夢の第9巻。」 と書かれています。
主人公たちに迫る勢力の一人がついに主人公たち犯人グループの正体を知ります。また、新たに主人公たちを「始末」しようとする謎のグループが登場しますが、彼らの正体はまだ判りません。
みどころとしては他に主人公たちの一派が身を寄せる潜伏先にいるある外国人の事情がリアルに描かれています。ここに身を寄せる主要登場人物のひとりである英(えい)の台詞を引用します。「これが現実。 人は生きていくために追いつめられたら何だってするさ。 やってはいけないことでも 程度の差はあっても そうしないと生きていけないなら」(一部、句点を追加しました)
帯の文言同様に暗い気持ちにされますが、冷静に現実を描いていると言えます。
さて、今巻のあとがきはわずか1ページ。・・何か、ここを読むと、もう終わりそうな雰囲気です。まぁ、ストーリー的にもそうですが。そのページのあとに描かれているのは、久住と伊藤ちゃん。この2人がここに描かれているということは・・・。
続きが早く読みたいです。
「何故人を殺してはいけないの」 この質問があるサイトに投稿され、賛否両論の大激論に なったことがある。 恐らく今でも、誰もを納得させられるような理由を言える人は いないだろう。 そしてその「人」が「犯罪者」だったとしたら? 「犯罪者なら仕方ない」「程度による」という、新たな議論が 発生するのではないだろうか。 この作者の才能がすごいと思うのは、重いテーマを扱いながら、 決して重苦しい雰囲気に終始しないことである。
悪人を殺すことを金で引き受けた普通の人、シキ。 その悪人に監禁されていた、人の心が読める少女、いつき。 最初はいつきを監視していたシキも、次第にいつきを受け 入れていく。
けれども事態は彼らを平穏の中へ置いておかない。 犯行を手伝った男クズミや、依頼した謎の女はすでに シキの素性を入手しているし、そもそも人を殺しておいて 裁かれないで済むのか。 ますます彼らの未来はどす黒く染まってゆく。
500万受け取って悪人を殺すか、知らなかったことにするか。 さあ、今すぐ決断を。
良い意味でのモヤモヤエンドでした。
ラストにスカウト役だったドーナツ女が動く所を見ると 保坂は消される訳では無さそうですね。
志貴を悪と割り切れなかった保坂はどうするのか?
久住は便利な刑事のコマが欲しいが為に 殺し屋を選ぶような状況を組織に作られていたのでは?
等々、妄想は尽きません。
続きが見たい!とは思いますが、志貴の物語と考えればコレはコレでいいのかな?
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