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いつもきまった作家の作品ばかり手にとってしまう。たまには新しい作家にも目を向けないとと思い、大好きな山本周五郎賞を受賞した作品ということで、手に取った。 同賞を受賞した作品のすべてを読んだわけではないが、久々に読み応えある作品にめぐり合えた、という満足感がのこる。
 ストーリー展開やモチーフの面白さはもちろん秀逸。しかし、それだけにとどまらない、あくまでも人間に焦点をあてた物語展開、どんどん主人公の生き方にひきこまれていく。山本賞にふさわしい作品だと心から納得。
 
 
   
 凍てつく東北の山に暮らすマタギ、富治。富治の半生をマタギという狩人としての暮らし、圧倒的な自然の中で壮大に描いた力作巨編。読み始めるやストーリーにぐいぐい引き込まれ、一気に読了した。読書の悦びをストレートに再認識させる本だ。文句なく★5つ。
 
 
   
タマネギベースに小麦粉と牛肉成分,デミグラス度強しルー.スパイスも複雑にして刺激的.意外と辛口の部類だがおいしい.
 具材としての牛肉はほとんどなく,キーマ状のソレの舌触りを楽しむ系.
 トッピングでコロッケとか乗せたら最強.
 墨成分はまるでなく,「墨」とかいて「くろ」と読む.
 
 … ステーキよりハンバーグが好きな方にお勧め.
 
 
   
「邂逅の森」から時が過ぎ、「ウエンカムイの爪」の少しあとの現代が舞台です。この3作すべて良い作品だとは思いますが、この「相剋の森」が、ストーリー性、全体の構成、心理描写など飛びぬけて心にしみてくる作品でした。セリフも含めて。自然と共に生きていく人間は自然と共に死んでいく人間でもあります。自然保護のあり方も含めて、様々な角度から現代の人間を考えることができました。もちろん、単純に読んでも面白い。お薦めの一冊です。
 
 
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