前作、Ten Shades of Blues [2009]では、シタールなどの楽器を入れインド音楽を入れてみたりしてましたがビートルズじゃないんだからと私には、シックリ来る内容では有りませんでした。 しかし、今作はメロディ重視、ボーカル・Bonaがギターも6曲カバーしてます。 勿論、ベースは切れの有るいつものBona節健在です。10曲目はスラップを多用していていつものBonaとは違います。 1曲目のチェロの上手さにノックアウトされたので、DaveEggarを調べてみた所、Coldplayの"Viva La Vida"などのレコーディングに参加するようなミュージシャンのようです。 2曲目はマイルスばりのミュート・トランペットでJazz回帰の印象を受けます。また、ErikoSatoさんと言うNY在住のViolinistを起用しています。 4曲目は一転しアコーディオンを入れBona流タンゴで踊れそうな曲です。 5曲目はBonaのギターを前面に出しMunia: The Tale を彷彿させてくれます。 6曲目はストリングとアコーディオンで前半はタンゴ調で後半はいつものBona調でJacoっぽく弾いてます。 7曲目はお得意のボーカルの多重録音です。マウスパーカッションが効果的です。 8曲目はこのCD内で一番ノリの良いです。言う事無しです。 9曲目はフランスのシンガー・ソングライターCamille Dalmaisにメインボーカルを任せ、今まででは考えられない 10曲目もスラップ炸裂でノリの良い曲です。 11曲目が驚く事にJamesTaylorのOn The 4th of Julyでした。何故、他の人の曲を、それも歌詞無しで。On The 4th of JulyはJamesTaylorの曲の中でも有名曲でも無いし。不思議な選曲です。ギターはBonaでは無くSylvainLucに任せてます。曲名の日付に意味を込めたのか、ジャコ・パストリアスの肖像の最後の曲 Forgotten LoveでJacoはベースを弾かず曲とアレンジだけを担当した事に引っ掛けているのか。 分かりませんが、演奏はエンディングにふさわしい曲です。
ベーシストとしても名を馳せるリチャード・ボナが、ヴォーカルも担当する作品。ワールドミュージック、JAZZ、南米っぽいもの、ポップス、いろんな要素が入ってるんですが、それらにおさまらなっていないオリジナル性があります。型どおりの音楽が多い昨今、非常に新鮮に聴こえますね。しかし、歌詞、ボーカルスタイルなどからも、彼の音楽の根っこにあるのは出身地のアフリカ(カメルーン)であることは強く感じます。アメリカに渡った黒人からJAZZやSOUL、ブラジルからボサノバ、ジャマイカからレゲエ等、西洋音楽は常に外部の音楽と混血を図ることで、新しい豊かな潮流を生み出してきたわけですが、この作品に色濃くあらわれる「アフリカ」性にも同様のものを感じます。
Bonaの生い立ちから成功までを追ったドキュメンタリー。
大物共演者のコメントやライブ映像も入っているので、決してつまらない訳ではないのですが
翻訳のセンスが今ひとつで、観ているとうんざりすることも・・・
ただファンとして持っていて損は無いです。
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