英国出身のベテラン・プログレ・ミュージシャンの、‘94年の日本公演を収録したライヴ盤。 バンドのメンバーに、元IT BITESのJOHN BECKとBOB DALTONが参加しているのも注目すべき点だ。 久し振りだったからなのか何なのか、全体的に演奏より雰囲気に緊張感が感じられる。それがまた全体的に締まりを生んでいる観もある。 今後は演奏しないであろうアコースティック・ヴァージョンとしての1や、珍しい5、14といった曲が聴き所だろうが、この時点で最新作からの4、10、13が、初披露ということもあり、特に素晴らしい熱唱を見せている。 実績十分の大ベテランであるが、過去の遺産のみに頼ろうとはせず、ソロ活動という新たな一歩を踏み出した、意欲と緊張感が表れているライヴだ。
ジョン・ウェットンのソロ作品を聴いた方ならお判りになると思うのですが、全体的にPOPなんですよね。ウェットンのヴォーカルの部分だけを聴いていると「UK」や「キング・クリムゾン」の幻影を多少は感じ取れるのですが、バックの楽曲群が軽いというか、プログレ時代のサウンドと比較してしまうと今一歩曲としては物足りなさを感じてしまいます。そういう意味では逆にそれぞれのバンド時代の他のミュージシャンたちの強烈な個性が「ASIA」も含めて感じ取れるかと思います。また、サウンド的には「ASIA」の原型のように云われる場合が多いですが、個人的には、曲の骨組みはそうかもしれないが、サウンドは紛れも無い「ジョン・ウェットン」自身そのもの表れだと思います。ですので、ウェットンのヴォーカルが堪らなく好きな方やプログレよりPOPフィールドにおける彼のサウンドが好きな方には、ひじょうに満足できるアルバムなのではないのでしょうか(・・・?)ユーライア・ヒープやウィッシュボーン・アッシュ(ロキシー・ミュージックもある意味そう)時代の彼と比べるとヴォーカルも演奏もかなり伸び伸びしているように感じます。また、他のソロ・アルバムや「ウェットン・マンザネラ」のアルバムなんかもあわせて聴くとより彼の「個性」が浮き彫りになってくると思います。
内容だと思う。特に海外のアーティストからみたプログレッシブという言葉の捉え方が人それぞれで面白い。 昔、中村とうようが編集をしていたミュージックマガジンの中でフランクザッパに日本でプログレッシブロック の枠でくくられている作品をいくつか聞かせて感想を聞いていたインタービューがあったが、その時ザッパは 「自分にはプログレッシブ(進歩的)とは思えない」という返答していたのが印象的であった。今でこそ プログレッシブロックという言葉は国際的になったがその当時は確かにインターナショナルで通ずる言葉では なかったと思う。恐らくボブフリップでさえ自分のやっている音楽をプログレッシブとは捉えていなかっただろう。 この本の特集では錦織健のインタービューが特に興味深かった。エディ・ジョブソンやキース・エマーソンの演奏能力は クラシックの奏者から観ても相当高度であるらしい。練習をし続けなければあっという間に弾けなくなるレベルと答えていた。 値段もストレンジデイズが980円であることを考えれば妥当な線だと思う。
未発表曲、未発表ライヴ、未発表デモ、ライティングセッション時の録音等をごちゃ混ぜに並べたもの。このほうが整理して収録するよりかえって面白いかも。なかなかレベルの高いものもあるので、ファンはぜひ聴いてみて欲しい。
待ちに待った詠時感ボックス。期待以上の力のこもった逸品に大満足。星5つどころではない。天空の星全部集めて来いって!!
本編10曲は言うまでもないが、30周年ドキュメンタリーDVD本編も見入ってしまう内容で、だらだらと知ってる話のインタビューが続くのではなく、十二分に楽しめる構成となっている。
また、国内盤限定のアーカイブ映像と、83/9/10パインノブのライブ映像は良くぞ収録してくれました!!という貴重な映像。画質云々よりもこのボックスがあればこそ、そして国内のメーカーさんの努力あればこその収録であり、ボーナス映像としてはお腹一杯過ぎて消化しきれないくらいである。
そもそもこの制作が無ければブートですら観れなかった映像であり、その事だけでも感謝感謝。
個人的にはかゆい所に手が届く内容で、12月発売予定の海外盤ではこれらの映像は未収録と思われる。海外のエイジアマニアの方には申し訳ないなぁって。
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