昨日届いて今日から早速見始めました。20年前の再放送以来です!やっぱりおもしろいですね。難点は一枚のディスクに8話と入れすぎです。
最初のロッキーチャック挿入歌の2曲を除けば、すべて昭和49年10月~51年3月までのたった1年半の間に生み出されたもの。「歌のあゆみ1」が彼女の成長過程を耳にできるのに対し、本作品はもはや歌い手としての完成品というしかない。 楽しみ方としては、懐かしさに浸るのも一つだが、何よりこの声の伸びが特筆ものであり驚きそのものである。お奨めは有名曲以外では「戦いははてしなく」「ポッコの空」「サウルスくん」「ちいさな愛の歌」あたり。 今となって思うのは、こんなかわいいかつ歌の上手な若い女性が、ここまでアニメの歌に全力を注いで歌っていた事。ある意味昭和の奇跡ではなかろうか。 全65曲、クオリティの塊。そしてこんないい声の彼女も、ある意味空前絶後の良き時代。
子供の頃大好きだったタツノコプロ作品を、アニメではなくイラストで見られるという新たな喜びを感じた。 九里氏のイラストはたくさん拝見しているが、一冊にまとまると一作一作にこめた情熱と想いが伝わってきて嬉しかった。 大切にしたい一冊である。
前作で生死不明となったジョーが還ってくる。最初の数話は不在のまま話は進み、なかなか引っ張るなぁ(笑い)と思える展開だが、やっぱり登場シーンには素直に感動し涙する自分がちょっとかわいい・・ハハハ・・このセットには26話までが収められており、前シリーズよりもメンバー個々が描かれている。特にジュンはケンの後ろにいるよりも積極的に自ら活動しイキイキとしており、活躍の場面も多い。でもケンとの関係はあっさりとしていて、2ショットは少ないかな?今回はメンバーの成長に重きを置いているようだ。得に身体に「ある秘密」を持つジョーが苦悩する姿は胸にくるものがある。余談ですがこの作品では挿入曲は交響曲ガッチャマンより引用されており、物語をよりドラマチックにしあげているのでそちらのほうでも楽しんでみては?サントラもでておりとても素晴らしいですよ(*^_^*)
『マッハGoGoGo』『ハクション大魔王』『昆虫物語みなしごハッチ』『科学忍者隊ガッチャマン』『ヤッターマン』など日本アニメ創成期から今も多くの人々を魅了するアニメ業界では老舗ともいえるタツノコプロ! 本書は、タツノコプロ創始者である吉田竜夫氏の軌跡を描いた評伝である。昨年でタツノコプロが創立50周年を迎え、吉田竜夫氏(1977・9・5逝去、享年45歳)の生誕80周年、没後35周年という節目の年に本書の刊行は誠に嬉しいかぎりである。
私自身、上記に挙げた作品を観ていたがとりわけ熱心なファンというワケでもなかったが、それでも今日の日本のアニメに残された吉田竜夫氏の功績という面から考えても宮崎駿氏同等もっと評価されてもよいのではないかと思っていた。事実、吉田氏(タツノコプロ)の日本アニメに対する貢献度はそれこそスタジオジブリに匹敵するといっても過言ではないだろう。その意味でも今回のような評伝が今まで出版されていなかったというのが不思議なくらいであった。
ただ、没後35年の歳月が過ぎているのでさすがに評伝に着手されるまでの時間が長過ぎたように思える。この分野で本書の参考文献にも挙げられている斎藤貴男著『夕やけを見ていた男』〈1995〉が傑作評伝だったのでどうしても比較してしまうのだが『夕やけ』も梶原一騎氏が亡くなった死後5〜6年が経過した当時まだ関係者が大勢ご存命だった時期に取材をしていたからこそ、梶原の人物像を浮き彫りにした肉薄な内容を描けたのだが、現在だと多くの関係者(盟友・大山倍達や実弟・真樹日佐夫など)が亡くなっているワケだから今取材するとあれほどの内容は描けなかったと思う。その意味でもできれば遅くとも20年前には刊行すべき評伝だったと思うだけに残念だが、それでも著者の魂の結晶が伺えるのでその点においては敬意を表したい。
内容も生い立ちから故郷・京都での紙芝居への挿絵からスタートし、上京して浅草を拠点に絵物語の挿絵(現在のイラストレーターのようなもの)から漫画家としての活躍、そして終生のライフワークとなるアニメ制作への転向と躍進、病魔で倒れる晩年までの吉田竜夫氏の軌跡が描かれている。
私的には、漫画家時代の戦友で後にスポ根ブームを築き上げ、劇画原作の第一人者となる梶原一騎氏との挿話は面白かった。梶原の遺作となった自伝劇画『男の星座』にも(原作者との待遇を比較する意味でも)吉田氏が度々登場しており、現在から考えると後に漫画界・アニメ界を席巻するこの二人が駆け出しの頃にコンビを組んでいた事自体が貴重だ。
また、アニメ制作当初の挿話についてもTV局側の打診によって始まったアニメ制作だったが、アニメ作りを知らないところからスタートして紆余曲折や試行錯誤を経て、今日のタツノコプロを作り上げた吉田氏のチャレンジ精神には感服する思い出し、特に上記にも挙げた名作アニメの舞台裏の数々の挿話には興味が惹かれた。 なかでも大人の第二次大戦を題材としたドキュメンタリータッチのアニメである『アニメンタリー決断』〈1971〉の製作過程の舞台裏や『ガッチャマン』のネーミング由来(他にも『新造人間キャシャーン』『ヤッターマン』など独特のネーミングセンスが際立つ)の挿話も惹かれた。
その後に病魔に冒される吉田氏の挿話は読んでいて辛かった。『宇宙戦艦ヤマト』が劇場公開されて大ヒットし、いよいよアニメ(もちろんタツノコプロも)で育った成人(おとな)たちもアニメを見るという現象が起きた時期に吉田氏が夭折したのは残念だ。これからアニメが主流となる時代の変わり目だった時期に当時吉田氏もまだ40代半ばでまだまだ働きざかりの中、これからの構想や展望も持って実現に向かってさらなる飛躍をとげようとしていた矢先にここで亡くなるのは日本のアニメ界にとっても大きな損失だったと思う。 本書を読んで吉田氏も生前、ディズニーランドのような構想をもっており、日本のディズニー、いやディズニー以上の存在になっていたかもしれないし、日本のアニメ界に残された影響も大きかったから(吉田氏本人の気持ちも含めて)本当に残念だったと思う。
これを機にぜひ吉田竜夫氏の偉業がもっと(宮崎駿氏以上に)再評価される事を願うばかりである。
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