熊野古道は平成16年「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録された。 参詣道の一つである「熊野古道・伊勢路」はお伊勢参りを終えた旅人たちが「熊野三山(本宮・那智・速玉)」や「西国三十三所詣で」のために巡った巡礼の道である。 代表的なルートは紀伊半島を西回りする「紀伊路」と、東回りの「伊勢路(東熊野街道)」があるが、前者は平安末期から鎌倉期にかけて盛んに行われた皇族らの御幸ルート。道筋には休憩所を兼ねた王子社がまつられていた。これに対して後者は、江戸時代に伊勢参宮を終えた旅人達が辿ったルートで、いわば庶民の道であった。 本書で特筆すべきは、挿入されているエピソードの豊富さであろう。 「安珍清姫伝説の舞台、道成寺」「新宮が生んだ文士・佐藤春夫と中上健次」「定家が歩いた紀伊路」「今も信仰さめる『日本書紀』の舞台」「一遍上人と熊野の神」など、歴史文化の伝統を湛えた世界遺産として紹介している。その懐の深さが魅力となっている。
聖地、パワースポットと呼ばれるところはどうしてそう呼ばれるのか? パワースポットといわれるところを訪ねてみても、私は鈍いのか、何かを感じるようなことはほとんどなく…。
熊野古道は「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産にもなっている聖地。 そこには熊野三山として大きな神社が三つ、本宮・速玉・那智の三社があります。 それぞれ、祭られている神さまの数が驚くほど多く、仏教も習合して複雑です。 神さまの名前だけを追っていくと、何が何やらよくわからない…。
しかし、本書は、神の名を追っかけて謎を解こうとするものではなく、 筆者が熊野各所を訪れながらその景観やそこに流れる空気(雰囲気?)を描写するところが興味深い。 史料や文献を引きながら筆者が考察を述べている箇所もふんだんにあり、勉強になります。
読んで思ったのは、日本には実にたくさんの聖地がある(あった?)のだろうなぁ…ということです。 何しろ草木にも石にも神霊が宿ると考えた古代の日本人、自然を敬い、大切にした聖地がきっとたくさんあったはず。 同時に、近代の開発により失われた聖地が、どれだけ多かったことか…ということも考えます。
熊野が聖地として現存しているのは、開発による破壊がなく、古代からの祈りの場所が失われずに済んだから。 それは熊野が交通の不便な、辺境の地だったからかもしれませんが…。 聖地は、人々がそこを敬い、祈りを捧げ、大切に守り続けるから、聖地になる。 人々が何百年、千年…と長い時間をかけて守り続け、特別な聖地になっていく。
そう思うと、熊野古道が現在も残っているのは“奇跡”ではないかという気もします。
この本を読んで、とにかく熊野に行ってみなければ…、と思いました。 自分の足で歩いて、どんなことを感じるか。ワクワクした気持ちにさせてくれる一冊です。
このガイドブックは現地の観光協会的な場所にも置いてあり、ここに紹介されている人達に会えるとかなり嬉しい。 ※台風の影響により、悲惨な変化をとげてしまった様子ですが一刻も早く復興される事願います。
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