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ともすると苦界的に描かれがちな風俗の世界で、日常としてそこに生きる人を「きっとこうだろうなあ」と感じさせる描き方には感心させられた。
 思わずクスリとしてしまう人間のあまりになまなましい「らしさ」、それが世界のごく当然のエピソードとしてストーリーの中に織り込まれている。主人公の女性は劇団活動の為にSMの女王としてアルバイトをしているが、かといってそれらを「昼の顔」「夜の顔」としてはっきり分けたりはぜす、それらを当然のことのように自分の生活として持って生きている。曖昧な戸惑いというものから完全に解放された自由さ、そしていささか破れかぶれな陽気さがこの映画には満ち満ちている。
 
 捻じ曲がることの無い奔放さ、そして爽快感。
 
 愛ということばだけでは括りきれない人間の「陽」の部分を、痛快に描いた、非常に優れた映画であると思う。
 
 見てよかったな、と感じる素敵な映画だったと思う。
 
 
   
ジャンヌダルクが出ている映画(ほとんど映画って呼べないようなきもするけど)、インタビューとかが多い、あとジャンヌの母校が廃校になるからってことで行われたライブ映像が若干あって、あと映画の内容のほうで掘北真希が出てます。振り向けば・・がエンディングで流れてます。
 
 
   
作品の評価は皆さんに任せまして、ちなみに日本初のヘアーヌード映画と言う触れ込みだが、本当はこの作品より二年前の新藤兼人「墨東綺譚」が日本初のヘアーヌード映画である。
 
 
   
戦後なお加藤という呪縛に苦しむ者たちの軋轢が産みだす、眩暈を覚えるほどの猟奇と狂気。
 そこで鈴木砂羽の心をどこかに置き忘れてきたような演技力が際立つ。
 この作品の世界では<何かがすでに終わっていて>、
 そのことをどう理解するかでずいぶん面白味が変わると思う。
 思うに、すでに終わっているものとは、
 「帝都物語」から「帝都大戦」へと到って喪われた加藤という存在ではないか。
 ようするに加藤はすでに存在していない。
 にもかかわらず帝都でうごめく夜の住人たち。
 加藤以後を生きる人々の素描なのだが、
 消失した加藤に対する恐怖感は膨張してひずみはじめ、
 連奏を為すように人を殺すことの禁忌が官能で相殺されてゆく。
 「登場人物が全員狂っている」とでも言えばよいのか。
 当時はひたすらインパクトを受けた作品で、
 案外、誰のどのような日常でも、
 一皮剥けば似たような願望を潜在的に持っているのではないかと思わせられた。
 つまり、妖しいまでの美に耽溺することの否みがたい魅力である。
 こういった美しい狂気の結晶は貴重である。
 
 
   
子供のお気に入りです、全巻揃えました。おすすめします。!!!
 
 
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