自炊に興味があり、少し前から前機種のS1500、そしてこのiX500について、ここやあちこちのサイトで使用者レビューを数多く見てまわり、そして遂に私もこれを購入しました。 用途は漫画の蔵書のデジタル化です。 しかし、二つの『難点』があり、ちょっとがっかりしています。 読み取り速度は確かに早いですが・・・。
色々な使用者レビューで度々見かけた「目立つ縦線が頻繁に発生する」と「たまに紙を巻き込む事がある」が私の場合もやはり同じように起こります。
縦線については、埃やノリがスキャナ面に付いた時に、それがスキャンの妨げとなって、スキャン画像に縦方向に線として表れるのです。 これについては、読み取り面を両方キムワイプ(ノリの除去は無水エタノールもさらに必要)などで拭くなどすると回避できるのですが、構造的にほこりなどが読み取り面に乗りやすいのか、本当に頻繁に拭かないと、縦線がたびたび発生して、漫画にもよりますがスキャン画像に目立つ形で残ります。(すごい萎える) ソフトウェアのアップデートで、「読み取り面に埃やノリが乗ってないか?乗ってる場合はユーザーに教える」みたいな機能を追加する事はできないのでしょうかね? あらかじめ読み取り面を完全に綺麗にした状態で空のスキャンをさせ内部の画像を取得させます。(初期画像) で、毎回のスキャン前・あるいはスキャン後に空のスキャンを一回するようにすると、読み取り面に埃やノリが乗ってる場合は、初期画像との比較でわかり、ユーザーに「読み取り面が汚れています。拭きとってください。」みたいな通知ができるはず。 今のハードウェアのままこれができるなら、是非ソフトウェアのアップデートで「読み取り面の汚れ検知機能」を追加して、ON・OFFできるようにしてもらいたい。 漫画などで、画像に頻繁に縦線が入っているのを見ると、本当に萎えます。 スキャン自体は確かに早いのですが、中身のチェックにはそれなりの時間がかかるので、「あぁ、また目立つ縦線が入ってら。スキャンやりなおして、チェックしなおしか・・・」と辟易する事も・・・。 結局スキャンやり直しやチェックしなおしの手間を考えて、縦線が乗っていても、そのまま我慢する事も・・・。
「紙の巻き込み」については、縦線ほど頻繁に発生するわけではないので各所でも報告は少ないようなのですが、私の場合もやはりたまに発生するようです。 「ページが全部きちんと離れている事」「セット前に紙をしっかりほぐす事」「サイドのガイドはきっちり隙間なくセットする事」、メーカーの紙の巻き込み回避の説明通りにこれらをきちんとやっても、きまぐれ的にたまに紙の巻き込みが発生します。高速に紙を送る弊害でしょうか。 縦線の場合は、読み取り面を拭いてやり直せばいいのですが、紙の巻き込みの場合は、漫画のページがかなりぐちゃぐちゃになって跡が残ったり、ひどい時には紙が破けます・・・。 当然スキャンしなおすのですが、グチャグチャになったり、破けた状態で漫画のページをスキャンする事になってしまい、汚くなったスキャン画像を見ると、本当に心底うんざりします・・・。
この機種に興味があってユーザーレビューを見ている方は、これから自炊を始める方も多いと思います。私と同じように、漫画のデジタル化を考えている方も。 そういう方々には、あらかじめデジタル化の際の『デメリット』もきちんと理解してから製品を購入してもらいたいです。 この機種の場合、本当にこまめに内部の清掃をしっかりやらないと、目立つ縦線が漫画のスキャン画像に残る事、さらに縦線ほど頻繁ではないものの、たまに紙を巻き込んでしまい、紙がぐちゃぐちゃになったり、最悪破ける事が起こります。 この二つの難点があるため、「縦線が入ったり、紙がぐちゃぐちゃになったり破れた状態でスキャンしても気にならない漫画」しか、デジタル化に向きません。 そういうのが気にならない小説は、この機種でデジタル化に向いてるでしょう。 (小説の挿絵部分はフラッドベッドスキャナで読み込むといい)
私は、購入前は、「かなりお気に入りの漫画はデジタル化せずそのまま残す」「そこそこお気に入りの漫画や、そこまでお気に入りではないが、そのまま捨てて読めなくなるのはもったいないという漫画をデジタル化する」という算段をしていたのですが、縦線がスキャン画像に乗ったり、たまにページがぐちゃぐちゃになったり破れる事があるため、今では「あまりお気に入りではないが、そのまま捨てて読めなくなるのはなんかもったいないという漫画しかデジタル化しない」という風に変わってしまいました・・・。
スキャン速度自体は早いのですが、結局ページ抜けや目立つほこりやその他のチェックに時間がかかり、慣れても一冊デジタル化するのに20分くらいかかる・・・という事も、あらかじめ理解しておいてください。 チェックをきちんとやってないと、本を捨てた後でページ抜けを発見したり、大事なところに目立つノイズが乗ってるのを発見して泣くはめになります。
今まで、インクジェット複合機のスキャナを使っていましたが、調子が悪くなったので本機を購入しました。 さすがに専用機ということで、細かいところまで、非常に高精度なスキャンができます。
私は主に自分が描いたイラストのデジタイズに利用しているのですが、全自動設定ではコントラストの低い画像になってしまうため、原画どおりの画像にするにはマニュアルでの調整が必須でした。
具体的な調整内容としては、スキャナで取込む際の設定でレベル補正を実施し、その後 画像処理ソフト(Photoshop Elements)でコントラストの微調整を行う程度で ほぼ原画のイメージどおりの画像を作成することができました。
一点気になったところとしては、全自動設定で取込む際にはスキャナ面の端から数センチ 間をあけて原稿をセットする旨の指示がマニュアルに書かれており、原稿をスキャナ面にたいして垂直/水平に配置することが困難になるため、煩わしいと感じました。
書類のカラー画像やテキストなら問題ないですが、 写真やカラーグラビア等のスキャンには全く向いていません。 特に雑誌・写真集のカラーグラビアをスキャンすると がっかりするようなレベルです。 この値段に高性能を求めてはいけないと知りました。
いまや巨匠になってしまったディビッド・クローネンバーグが、まだ変態ホラーの監督だと思われていたころの傑作。このころのクローネンバーグ作品はどれも面白いのですが、これもすごいです。「ビデオドローム」みたいな変態チックな妄想というより、テンポよくストーリーが進んで、アクション・ホラーといった感じ。しかし、ディック・スミスの特殊メイクは凄まじく、有名な冒頭の頭爆発シーン、ラストの超能力者どうしの戦いの迫力はもちろん、超能力者の脳とコンピューターが同化する場面などもとても面白く、よくできています。しかも、コンピューターが古い! リストア版ブルーレイの画質は音と共に素晴らしいです。特典映像が予告のみなのが寂しいです。ブルーレイで見ても、全く色あせない特殊メイクの出来映えに感動しました。
ディックらしいSFを楽しみたい人にはあまりおすすめできない内容。 SF的要素は多いが、ドラックに翻弄される人たちを描く、 オチがいまいち不発のミステリーっていった感じなので。 その分、プロットの破綻も少なく、読みやすい。 しかし、☆5つをつけたのは、 ベトナム戦争前後の西海岸文化好きおすすめしたいゆえ。 一時期、ディックは自宅にジャンキーたちを招き入れ、 自らもドラックにずぶずぶでだったそうで、 その体験に基づいたらしい、哀切きわまるエピソードの数々が胸をうつ。 そういう状況からサバイバーになった人の言葉は、半端じゃなく重く、 その当時の友人に捧げた、ディック自身によるエピローグは、 何度読んでも泣ける。
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