PC版からの移植作。 追加ヒロイン目当てで購入してみました。
追加ヒロインの2人のシナリオは結構よく出来てます。 既存のラムネの世界観を壊さず良い立ち回りだと思いますね。
追加ヒロイン1美空シナリオは結構ボリュームがあります。 よくも悪くも青春してるシナリオです。
追加ヒロイン2佐倉シナリオはちょっと短めなのが残念です。 ただ七海シナリオと半分共有してると言っても過言ではなく、言ってしまえば七海シナリオの補足的シナリオです。
ただこの作品、とくにタイトルのラムネは佐倉さんを意味しているのでこのPS2版で初めて完成したと言っても過言ではないでしょう。
構図、演出は素晴らしく、他のアニメ制作会社とは一線を画する。 ゆえに、この世ならざるファンタジーの世界と、映像がうまくリンクしている。
作品は、少女ユメミを主人公にしたファンタジー作品ではあるが、 天上界での戦いと、ユメミたちの世界もしっかり描かれておりストーリーも悪くはない。
ユメミが背伸びして得る「少しの成長」、信じることで生まれる関係と力、といった軸がしっかりしている。 思春期の少女を主人公にしたら、京アニの右にでるのは現在のところないのではなかろうか。
悔やまれるのは、天井と下界が分かれたストーリーを詳しく説明する必要があったのだろうか? 「ナウシカ」のように「大昔に世界大戦があり荒廃した現在となった」と軽く説明して、 見ている側に大戦の凄まじさを想像させて作品を補完させても良かったのではないか?
余談だが、荒廃した世界(映像)とスピード感のある動きは、カナメプロの「バース」を思い起こさせる。
松崎が、もっと押しの強さを前面に出してくれれば、インパクトが強かったかもしれませんね。 印象で言えば、(高波視点での話のせいか)松崎よりも強かったので・・・。 それから、せっかくの「商売敵」という設定をもう少し活かしてくれたらなぁ・・・と。
全体的にライト感覚で、スーッと読めてしまうのですが、如何せん、これといった決定打がない感じで・・・。 悪くはないけど、あえて「○○が良かった」と言える所が無かった気がします。
あと、甘さが欲しい人には物足りないかもしれませんね。実際、私は物足りなかったです。 これは、両思いになってからのページが短すぎるせいでしょうね、きっと・・・。
この本は、「ラムネ‐ガラスびんに映る海」の味をそのまま伝えています。
この本だけでも本作の6割は伝わる(イベントCGがすべてあるし)と思う。
ゲームをクリアした人もそうでない人もぜひ1冊。
本を開けばこそばゆい夏の1ページが―
心地よい音楽とかわいらしい映像で、寝る前に癒されます。タイマーがあるので便利です。映像は、環境にもよると思いますが、我が家の天井ではあまり鮮明ではありませんでした。でも充分満足しています。子供も喜んでいます。
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