翻訳調の抑制の効いた文体で、淡々と語られる、80年代トーキョーのナイトライフ。岡崎京子の『東京ガールズブラボー』(宝島社)と、本棚に並べて置きたい。
男だとか女だとか言う差別を無視して、人間として人を愛する事がこんなに難しいなんて。アルバムの中のこの一曲を聞くと、映画を見た後のあの重苦しさをそれと同様に感じられます。
この作品は、「実話」をもとに製作されたという事が、その悲惨さをさらに深くしている。もし、主人公が2名の男と出会っていなければ、こんな結末にならなかったかもしれない。また、銃を簡単に手に入れられるアメリカだからこそ、余りにも悲しい結末にしている。主人公が抱えていた状況は、日本でも差別されてしまうかもしれないが、「死」に至る事は無かった筈である。誰もが見ておくべき映画だと思う。
ヒラリーの演技も素晴らしいですし、映画自体の評価も高いのは観て分かりました。 ただ実話と言うこともあり、社会問題となりつつある今回のテーマは、今までにない程《内容》について考えさせられ、評価する事は自分には難しいです…。
若さゆえか、親友の忠告も聞かず、稚拙な考えで乗り越えて行けると信じていた主人公。
性の障害を理解せず←世間はこれが殆んど。邪険に扱う人達。
主人公に対して、もっと考えのある行動をさせてあげられる人間が居たとしたら… 人々が障害に対して理解のある環境を作り上げていたら…
自分みたいに一人で考えても仕方ないとは思いますが、やはり人間を育てるのは、周りの人間環境なんだなと思い知らせられます。
1997年の米国での実話に基づいたもの。性同一性障害の女(ただし異性愛、つまり外見的には同性愛に見える)が、女の恋人を持つけれど、実は肉体的に女であることが分かり、ひどい目にあうという話。学生に見せたい気がする映画だが、一応、衝撃的な画面が含まれると前もって断らないといけないだろう(いや別に大学で教えているわけではないのだが)。 実話のほうの細かいところが分からないのだが、まあ気になるのは性同一性障害なので、「生まれつき」であるということが強調されているところで、生まれつきでない同性愛というのはあるわけだから、そこのところは説明しておかないといけない気がする。
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