今だからこそ、この作品について語りたい。 自分は、普段からアニメを頻繁に観る方ではないので、あまり偉そうな事は言えないかもしれないが、この十数年の間で創られたアニメで、どんな人にでもお勧めしたい作品は、と訊かれたら迷わずこの「地球少女アルジュナ」の名を挙げる。
東日本大震災が起こり、多くの人が犠牲になり、平穏な生活を奪われた人々が辛い避難生活を余儀なくされている。関東も地震直後、ヒステリックな買占めが横行して、今まで見たことがなかった「スーパーの棚が一列全部空になる」という異常な光景が日々当たり前という事態が続き、現在、一部商品はやや戻ってきてはいるものの、手に入らない商品は依然として手に入らない。(因みに筆者は買占めなどには絶対加担するつもりはない) 海外のメディアは、日本人は大災害に見舞われても、暴動は起こらず、秩序をもって礼儀正しく、他人への思いやりを忘れない、と褒めたたえているが、本当にそうだろうか?実際に、ガソリン泥棒などは横行していると聞くし、何よりも「買占め」ほどあさましい行為はないのでは?日本人は、自分の見えない相手に対しては、とことん冷たく、無礼極まりないと思う。
苦言ばかり並べてしまったが、本作「地球少女アルジュナ」は、現代文明が抱える、様々な問題や矛盾に向き合い、我々に問いかけてくる作品である。 バイクの事故で、瀕死の重態に陥った少女・樹奈。彼女は謎の少年・クリスの声を聞き“ラージャ”と戦い「清める」ために新たな命を与えられる。しかし「地球の声」を聴く力を与えられた彼女には、多くの思わぬ試練が待ち受けていた・・・。 樹奈が向き合わなければならない相手は「敵」や「悪」といった判りやすい存在ではない。ラージャは、人間の文明が生み出した矛盾を象徴する存在、なのだ。ラージャを倒した樹奈に向かってクリスは言う「愚かな・・・なぜ倒すのだ」と。 第1,2話では、まさに原発の事故が描かれる。そして、エコロジー、自然との共生、食料問題、コミュニケーション不全、性同一性障害、中絶、ライフライン・・・など、我々が現代文明と呼ぶ社会の中で、気づきつつも見てみぬフリをしている問題に次々とメスを入れ、鋭く問いかけてくる。主人公の樹奈は、ほとんど禅問答の如き戦いを繰り返し、何度も「ウチ、もう判らんわ!」と叫ぶ。 そして最終回では、原油を喰らい尽くすラージャによって、ライフラインが絶たれ、いとも簡単に日本の社会は崩壊してしまい、人々は呆然と立ち尽くす。それは3.11の直後に、通信・交通網が麻痺してしまい、人々がパニックで買占めに奔った関東の状況にあまりにも酷似している。
十年ほど前に放送された時、この作品はほとんどのアニメオタクからは黙殺された。この作品には萌えも、派手なメカアクションもない。ほんの一部の、熱狂的なファンから高い評価を受けただけで、現在はほとんど忘れられつつある。十年前、このアニメの中で描かれた物は「ありえねーだろ」と一笑に付されるような事だったから・・・。 いま、私達はこのアニメを笑う事はできないはずだ。我々が日頃、どれほど脆弱なものの上にあぐらを掻いて生きていたかが、今回の大震災で証明されてしまったからだ。
自然の災害を想定して、完全に予防することはできない。しかし、だからこそ日頃から問題意識を高く持って、事が起こった時に毅然とした行動をとれる人間にならなくてはいけないのではないだろうか? この作品は、多くのテーマを提示しすぎて「回収」しきれなかったドラマなのではない。これは、我々に向けてひたすら「問いかけ」てくる作品なのだ。 作品が、様々な問題にに警鐘を鳴らしていた、とか予見していたのか、といった事が重要なのではない。一人一人の受け手が「どう受け止めるか」が重要なのだ。 いまだから、多くの人にこの作品を観てもらいたい。そして考えてもらいたい、と思う。 いつかまた大きな災害がこの国に起こった時こそ、我々は世界に対して本当に胸を張って誇れるような行動をとれる日本人でありたい、と思う。
アニメ「地球少女アルジュナ」のサントラ2。一作目のあまりにも強いインパクトに、影が薄くなっている印象を受ける本作は、菅野節×真綾節全開の最高傑作!!アニメの最終回で使われた音源を中心としたアルバムの為か、心に響く曲が多数収録されています。ドロドロしているのに、何故か繰り返し聴きたくなる2、暗さ・明るさを併せ持った6、坂本真綾の隠れた名曲8・菅野よう子の本領発揮11・最終回のエンディングサイズにリアレンジした13・何処にも情報がない秘密の爆笑トラック14・・・この作品には言葉では伝えきれない素晴らしさが盛り込まれています。価格もお手ごろなので、菅野作品入門盤にもいい感じ。自分はもう手放せない作品です。絶対お勧めです。聴いてみてください。
坂本真綾さんのシングル8作目。澄み切って凛々しい雰囲気をたたえる曲だ。一直線なサウンドながら、個々の楽器の輪郭が非常に 明快で幅があり、特にアコギの躍動感が最高。菅野サウンドは最高。 そして、真綾さん自身が手がけた歌詞は一本気な恋心を綴ったものだろう。とにかく勇気が湧いて来ます。疾走するサウンドとも ピッタリとリンクしていて、最後はそれが疾駆に変わる。。その演出がすこぶる心地良い。そのまま衝突してほしい。 いや、衝突させてあげたくなる(笑)。そんな心情を歌っているのです。とてもストレート。くじけそうな時はコレ。
もし地球が滅びる事をただ一人で知ってしまったら? 今の地球と重なる部分が多すぎて環境問題が問われている今、地球環境について真剣に考えさせられる作品です。 勿論ストーリーとしての構成、CGなどの表面的な部分もお勧めですので「もう一回みたい」と思えるお勧めの作品です。
選ばれし者か、私は英語でみてるのですが(日本語で放送してくれないので。。。アメリカでは何故かサブタイトルより、吹き替えが多いんですよね。。。)英語では、アバター=神の化身とか権化って意味になってますね。それってちょっと違いますよね、選ばれし者のほうがぴったりくるよね、やっぱり。て、それはおいておいて、ジュナと時夫の間はちょっと微妙になってくる。ジュナはハンバーガーとか、身体に悪いものがどーしてもうけつけなくなってしまったり、色々変化があるけど、時夫がそれを理解してくれないのだよ。。。しかも、ジュナの友人が実は時夫のことを好きなことがわかってしまって。。。 どうなるの?って感じです。
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