この事件が実際に起こり報道されたとき、「なぜそんなことが起こり得たのか?」ととても疑問に感じていました。この本を読んで、背後関係などはわかったけれども、それでもやはり、疑問が完全には解けません。 しかし、巻末解説のサイコパスへの言及を読んで、少しわかった気がします。「生涯を通じて他人を魅惑し、操り、情け容赦なくわが道だけを行き……」まさに主犯の吉田純子そのものです。 サイコパスまでは行かなくても、非常に自己中心的で強い人格というのはときどきあります。そして時として人は、そうした人格に魅力を感じる。途中でうんざりして離れることが多いにしても……。なぜなんだろう? 太古の昔、強いリーダーに導かれて延命を図ってきたという遺伝子が、そうさせるのか?
主犯の吉田純子の動機が「金」であったことに正直少し安心した。「金」以外だと精神異常とか屁理屈で弁護士が無罪とかを主張するのでうんざりするところだった。動機は「金」ですんなり納得したものの、言いなりにされた共犯者3人の何ともいえない幼稚さ?単純さに呆れて物も言えない状態になりながら読み続けた。女同士で子供が生まれる?世界に例があって今度生まれたら4例目・・看護婦という職業が故に信じてしまったとあるけど、人間は両性動物ではないし、もうわけが分からん。でも、わけが分からんのは共犯者の3人もで、1人が自分で自首するわけでもなく、まず警察に行ったからこの事件はバレたのであって、単純といえば単純、アホで幼稚な4人が悪いことに看護婦であったということですね。当然主犯の吉田は死刑ということに、僕は難しいことは考えたことはないけれど、死刑反対の方々はこんな女にも死刑反対ということなんでしょうね。私には理解できないロジックです。
本屋で手に取り購入したことを後悔した。 人間として、絶対に許せない残酷な表現が多い。 114p以降は、流し読むだけで精一杯だった。 ノンフィクションとしては優れているのだが、繊細な人には勧めない。
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