『冷徹』『サイボーグ』『計算高い』・・・。M・シューマッハへのかくなる批判は本書によって立派に覆された。本書に登場する友人、知人、家族、そしてチームスタッフらを何よりも大事にする彼の姿からは、もはや世間通り一遍の批判は想像もつかない。なるほど、勝負至上主義であるからこそ、かくも人間的なのだ。 本書の魅力はそんな彼の魅力をつとめて上品に告白した事ではないだろうか。そこにはパパラッチ的『のぞき見主義』は存在しない。あくまでも勝負にこだわる人間であるが故の人間臭さを垣間見せる事に成功していて、最近にはない珠玉の一品だと思う。 表現者としてはこの上なく美しいフェラーリとドイツ人勝利至上主義者が、実は究極のリアリズムを追及するイタリアで融合したと言う事!に気付かされ、スポーツ文化の奥深さを再認識させられた。F1ファンだけでなく、すべてのスポーツファンとイタリア、ドイツ心酔者に読んで頂きたい一品です。
グランプリを完全シミュレートしているのが本作、フリー走行で走り込んでセッティングを決める!予選で果敢にアタック!そして決勝はCPUとの熱いバトル! 何といってもCPUがとっても人間くさい。スリップを利用し抜こうとするとすかさずブロックしてくる、さらに後ろからプレッシャーをかけ続けることによってミスをする場合もあるのです。まるで人と対戦しているかのような錯覚を覚えます。
個人的には、シューマッハと言えば、当時のWSPCのトップチームのザウバーメルセデスのジュニアチームのドライバーの一人という位置づけだった。
当時WSPCにおいて、メルセデスチームは向かうところ敵無し。しかも、それが彼に大いなる幸運をもたらしたのだろうが、WSPCという耐久レースを戦うことを通じて、給油を伴うピットインによるレースの駆け引きというスキルを、多大に吸収していった。
若い頃、、、、メルセデスの頃のスキルだけで、ピットワークのスキルだけで勝つずるいドライバーと思っていた。が、ここまで大成するとは正直思わなかった。セナはおろか、プロスト、ついには伝説の王者ファンジオの記録まで抜いてしまうとは。
残念ながら、94年のサンマリノでのセナの事故死以降、F−1を視聴する機会は激減したので、この史上最高のドライバーの活躍ぶりはその異例に長い現役期間にもかかわらず、あまり見聞することはなかった。
本写真集で、彼の残り香を感じ取ることができよう。
ゲームの内容はそれほど多い物ではありません。車体の種類も、3つのクラス別に好きな色を選べるだけですし、コースに関してもそれほど多いとは言えません。 それならなぜ星4つなのか?それは完成度の高さです。今や必須条件でもある綺麗なCGはもちろん、マシンの挙動もそれなりにシミュレートされています。レースはクラス別にワンメイクで行われるので、本当にコースを攻略できていないと入賞すら困難です。ゲームモードは練習走行とタイムトライアルとレースの3つだけでとてもシンプルですが、下のクラスをすべてクリアーしないと次のクラスがプレイ不可能、その上レベルは結構高いので、数少ないコースでも完全クリアーにはかなりの時間を要します。これだけやりこみの要素があってお買い得価格で再登場していることを考えると、買う価値は十分にあると思います。 しかし、星を1つ減らしたわけもしっかりとあります。せっかくPCで発売したのに、インターネットで出来ることはゴーストのアップロード・ダウンロードだけは寂しすぎです。ネット対戦まで出来ると良かったのですが・・・。セッティングが出来ない所にも物足りなさを感じます。あと、若干操作反応にタイムラグが生じているような感じがしますが、ほとんど操作に支障は無いので大丈夫です。 このゲームでカートに興味を持ったなら、近くのカートコースにいって本物を体験してみるのもいいと思います。本物も経験したら、さらにハマリますよ。
一年を通して見る、しかも初めての映像満載! F-1フリークは絶対コレクションに加えるべき!
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