確かに他の方の言われているように、ゲームを終えていないと親切ではない一冊ではあると思います。 むしろ、ゲームを終えた人用と言いますか。 このページ数で“薄桜鬼とは”から入られると中身が薄くなってしまうので、私はこの凝縮加減が逆に嬉しかったです。 もう少し贅沢を言うと、各キャラで1冊出して欲しかったな〜とも思いますが。
沖田編を書かれている篠原花那さんという方、私は全く知らなかったのですが、とても絵は美麗です。 話も良くまとまっていて、とても楽しめました。 ゲーム内の重要イベントも押さえられています(前半だけですが)。 沖田ファンには自信を持ってお奨めできます。
土方編と沖田編は前後編ですが、原田編はお話は1話だけです。 なので、ページ配分は、単純に2:2:1…。 そして原田編は絵がとても可愛すぎて少女マンガのようだったのが気になりました。が!私は原田編の千鶴が一番好きでしたw
もうこの時期でゲームをしてない方はほとんどいないと思いますので、私のように今更薄桜鬼にはまった!という方は是非検討してみてください。
長渕剛の代表曲の一つ「巡恋歌」、しかしこの盤は92年に発売されたニューバージョン。デビュー直後の剛は、鳴かず飛ばずで一度上京したのものの、しばらくして鹿児島へ帰郷、しかし夢捨てられず、最後の挑戦としてリリースされたのが70年代の巡恋歌。この曲がヒットし、今の剛がいるわけで、彼の中でもこの曲に対する想い入れは強いと以前聞いた事がある。
初代巡恋歌は、抒情的なメロディーに乗せた、当時のニューミュージックフォークの香りがする。全体的に優しいトーンだ。歌詞にしても、女性側からの視点で描かれている。当時の彼の曲は、このようなフェミニズムな歌詞が多かった。しかし92年の盤は、歌詞はそのままに、見事に異なった性格を見せている。激しく掻き鳴らすコードストローク、まるで初期のフィンガーピッキングと「決別」したかのような激しさだ。その後ライブでは主に剛は92年バージョンを採用する事となる。自己の歌声に対してのコンプレックスから、酒を呷り、見事なまでのハスキーボイスを獲得した。その声によって、歌われる女性歌は、また新たな一面を見せ始めた。女性的歌詞と超男性的歌声に変貌した絶妙なコントラストにより、中和され、不可思議に中性的楽曲を生み出す。これに関しては、この頃以来ライブで歌われている、「素顔」や「順子」等にも通ずるが、初期のそれらの楽曲は、見事に変貌を遂げ、当時悪く言えば、女々しさがあった楽曲が、五臓六腑に染み渡るような重みが現れた。
殊に巡恋歌に関しては、ラストの激しくかきむしるコードストローク奏法は圧巻と言わずにはいられないだろう。全身に響き渡るような激烈なストロークは剛の専売特許のようなもの。この曲に限った事では無いが、ラストのコードストロークの時、彼は「ソリャッ!」と叫んでから移行する。これは勿論彼自身に気合を入れるための叫びの面もあるだろうが、自分らに対して「よっしゃお前らいくぞ!」という気合の叫びでもある。この瞬間がたまらなく興奮する。剛自身の恋愛あるいは、人生観によって見事に変貌を遂げたプロトタイプ。一聴の価値あり。
リリース:1992年
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