悪魔くんや河童の三平などの昭和東映テイストが好きならはまります。このセット。お値段は張りますが楽しさがいかにも昭和昭和していてあの時の子供心を刺激しまくりです。できたらソフトビニールのフィギュアが入ってたら文句なしでした。
この第2巻には、少年キング掲載分が3本(「妖怪百人会」は後半部分のみです)と、少年サンデー掲載分が4本分収録されています。サンデー掲載作は、他とはかなり作風が異なります。
「妖怪肉玉」の“妖怪肉玉”とは、代々桜木家の血筋の者だけに見える、爛れた肉塊のような妖怪の事です。この妖怪を見た者は次第に痩せ衰え、どんな治療も効かずに苦しみ抜いて死に至るという…
この妖怪の正体とか力技の強引な展開だとか、まさに楳図漫画の本領発揮といった感じで、シリーズ随一の怪作となっています。あと全身グニャグニャの骨軟化症の女ってのも、登場場面は少ないけど妙な存在感があります。
「妖怪千手観音」では、猫目小僧が嵐の夜に迷い込んだ山村での、“村人が次々と、何者かに血液を抜き取られる”という怪事件を描いています。そこには、寺に祀られた千手観音像を狂信的に信奉する尼僧の影が…。正統派怪談ホラーの名作だと思います。
少年サンデー連載作品は、アニメ(ゲキメーション)化に合わせて約7年ぶりの1976年に再開されたものです。これらは雰囲気やストーリーが非常に感傷的で、どれも驚くほど完成度が高いです。「階段」の終わり方とかたまらなく好き。また、各話に鮮やかなトリックが仕組まれているのも特徴といえます。
同じ少年サンデー掲載で発表年も近い「ねがい(1975年)」をイメージしてもらえれば、絵柄や作風が伝わりやすいのかなと思います。特に「ともだち」は、友情のねじれが生む悲劇という点が共通しています。
このパーフェクション版には、SVコミックス版では省かれてしまっていた「約束」もちゃんと入ってます。
<少年キング連載> 「妖怪百人会(後半)」 「妖怪肉玉」 「妖怪千手観音」
<少年サンデー連載> 「階段」 「ともだち」 「手」 「約束」
いろんな意味でユルくてヤスい、井口『昭和40年代マンガ』ワールド全開であります。他のレビュアーの方々もあーだこーだと楽しく突っ込みまくっていらっしゃる御様子なので、私も吟じます(笑)。
学芸会で済ますには余りに確信犯的に「キている」女の子たちの芝居。それから意外に細部が原作に忠実だったり。 それにマニアの諸兄は賛同いただけるかと思うんですが円谷のスメルが結構キツかったりしません? 年寄りは「餓鬼魂」とか思い出してしまった。AVでもないのに手練れたいぢめ方がドキドキ♪
タイトルはウチの相方がending観ながら吐いた名言。満点大笑。
私は半分装丁目当てで購入したのですが、期待を裏切らない格好良さです。 画像では分かりませんが表紙はエンボス加工がしてあり、所々ボコボコしてます。初期と中期の作品で使われている紙が違って、初期の方が黄ばんだ古めかしい感じの紙です。 細部までこだわり尽くされたかっこいいブックデザインなので是非一度手にとって見てください。かなりうっとりできます。 内容の方ももちろん良かったです!
楳図かずお特集ページは、ごく一部を除いてほぼ全てフルカラーです。雑誌のサイズがかなり大きいので、カラー原画の数々は美しさを損なわずに掲載されています。まさに保存版。また、「まことちゃん」「14歳」「へび少女」などの絵を元に一流の版画職人さんが制作した、楳図×版画のコラボ「浮世絵版画」の誌上ギャラリーも見応えがありました。
楳図ハウスの内部も多数の美しい写真によって紹介されています。あと先生が今最も力を入れておられる、音楽やバンド活動に関するする記事やインタビューなどがたくさん載っています。
「マイケルとの天国対談」は単なるお遊び企画かと思いきや、意外と深い話なども聴く事が出来ました。「楳図かずおの好きな物」では、映画、音楽、アート、食べ物などジャンル別にいくつか挙げて、それぞれについてコメントされてます。1日完全密着レポートもあり、全編で先生の生の声がたくさん読めて満足感がありました。ちなみにプリンツ21誌上で楳図先生が特集されるのは、2001年冬号以来二度目です。
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