■書名 未解決―封印された五つの捜査報告 (新潮文庫) 一橋文哉 / 新潮社 / 本 / 2011年10月28日 / Amazonで見る ¥ 662
■全体的な感想 目次は100点満点。 読書後、少しがっかり。 著者の本は、昔のテレビ 水曜スペシャル「川口浩の探検隊」のようです。
どういうことか、 見出しは非常に刺激的、導入部も非常に面白い。 新聞には載らない新事実も多少記載されている。
しかし決定的なものがなく、未解決事件は未解決事件のまま、どうもすっきりこない。
でも当たり前であるが、もし著者が解決していれば、大事件というか凄いニュースになっており、解決していないことを分かっていて読者は読むのである。
でも、この人の本は止められない。 なぜなら、新聞より少しだけ先に進んで、裏事情が分かるから。 また読んでいるときは「もしかしたら真犯人がわかるのか?」と期待してしまう。
予定調和とも言うべき筋書きである。
新作が出たらまた性懲りもなく読むと思う・・・・
かくも雄大なストーリーでここに登場する人物すべての人の名前にいわくありでたいへん興味深かったです。世界平和を望む人達。異性生物アンワームの持つ人々をコントロールする強力な力にたち向かっていく仲間。ラストシーンはとても感動的でした。私は特にゲブリング(表紙の絵を見て・・)に好感を持ちました。
神を追求する騎士の人生は、10年に及ぶ十字軍従軍を経ても待っていてくれた妻と、教会の偽善を合理的に見抜いた従者、旅芸人夫婦など、人間味あふれる温かい人々に囲まれて、あるいは、その出合いの後に迎えた死で終る。どこか「野いちご」に似たプロットであることを今気付きました。しかし、神の存在について正面から向き合う、中世を舞台にしたこの作品は、娯楽性も含めて、傑作と呼べる逸品である。
サントラの評価というのは、映像込み・演出込みのものになってしまうのが定石で、 「サントラだけでも大丈夫です!」なんていうサントラレビューは大抵あてにならないものだけど、 このCDでその認識を少し改めました。 光田氏はそういう音楽以外の情報一切無し、ゲーム音楽それ自体だけで楽しませてくれるという数少ない作曲家だと思う(内容の評価はまた別の話)。 当然このゲームはやったことがない。 で、中身だけど、いつもの光田サウンドだ。 民族音楽(っぽいもの)、歌詞の意味がない女性ボーカル、壮大なボス曲、美しい旋律の切ない曲・・・ リスナーの燃えるツボもちゃんと抑えてくれている。 目新しさはないけど、だからこそ安心して聞ける。
2000年4月。ウィーンムジークフェラインでのライブ録音。 アーノンクール最初の20世紀作品の録音であり、彼が演奏する数少ない彼の同時代の音楽である。 この曲は、シェーンベルクを体験した世代のオーストリアの作曲者:シュミット(1874ー1939)が、バッハ以来の宗教曲の伝統を踏まえた上で、両大戦間の絶望的状況と明日への希望を、ヨハネの黙示録にテキストを求めてオラトリオとして書き上げたものである。音楽内容は、多少折衷的な印象もあるが、それはバルトークやストラビンスキーの最盛期のみを基準にした評価であって、それらに対して冷静な評価の出来る今日、宗教的世界を描くという目的には適切なスタイルの採用であると思う。日本では有名な曲ではないが、20世紀前半に作曲された宗教曲の最高峰'!形成する作品であることは疑いが無い。 この曲が描くのは(アマゾンのコメントにある)キリストの受難物語ではなく、ヨハネの黙示録である。したがってサタンと戦う神の子としてのキリストと、この世が終わりに至るまでを描いている。音楽的スペクタクル風の、ある意味20世紀の後半の映画音楽を先取りする、雰囲気もただよう。 巨大な曲を完全に分析制御した、たたずまい良く、鮮烈な演奏である。我が国でも国内発売と同時にアーノンクールに批判的な評論家も含めて高い評価が与えられた。 この指揮者一流の、徹底的なアナリーゼを経た上での再構築であるため、テクスチュアの明晰さと曲の威容が矛盾せず並存する。こけおどしの音響は皆無であり、過度の熱狂・おどろおどろしさだけに陥ることなく、静謐と!厳を豊かにたたえた、宗教曲として模範的な演奏となった。。 独唱陣は優れた宗教曲の歌い手を揃え、コーラスも歌い慣れた雰囲気であり、指揮者の意図に機敏に反応している。とりわけ聖ヨハネを歌うクルト・シュトライトは印象深い。バッハ作品に要求されるようなクオリティーを維持しながら、適度な豊かさもあり、聖ヨハネ(もともとワグナー歌手を想定して書かれたらしい)の宗教的敬虔さを十全に表現した。この人のマタイの福音史家を是非聴いて見たいと思う。 なお解説書に、この曲と黙示録の宗教的な解説を、指揮者の兄弟のフィリップ・アーノンクールが簡明に行ってくれており、国内盤解説にも翻訳が掲載されている。こういう宗教的な文章は外国語では読みにくいので、これは国内盤の値打ちだろう。
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