祥伝社さんの、珠玉の女性作家による短編集。
どこからよんでも、良いというのが、短編集のよいところですね♪
わたしは「カラオケボックス」が大好きです。
忙しくて短編しかよんでられないゃ、という方々にオススメ♪
観る前は、いわゆる「推理モノ」だと思っていましたが、観始めたら毎回 驚きの展開と人間の深い心理描写とで、ラストの小田和正さんの「さよなら は言わない」が流れると涙がボロボロ・・・ということも何度もありました。
主人公を始め、一つの事件に関わった人たちの人生が、少しずつ狂わされて いく様子や、追い詰められた人間が「人を疑う事」しかしなくなって行く流れ に、正直言ってこちらも辛かったです。
「過去を捨てて生きる人」「過去を背負って生きる人」、どちらも結局は 過去に決着をつけるまでは、長くて終わらない夜が続きその後も続くかも しれない。それをどうするかは、自分次第。
このドラマは、推理モノとかサスペンスよりもっと大きな「人間の悲しみや 苦しみ、それを乗り越えていく力・・・。」とても素晴らしい人間ドラマでした。 それを盛り上げるBGMも最高で、出演者の演技も素晴らしかったです。
毎回、肩が凝ってしまうくらいの怒涛の展開の救いが、相武紗季さんの笑顔 だったように思います。
人形、旅館、メール通信、身近にある題材で描かれた9人の作家によるホラー短編小説。 読んでいて、じわじわくる怖さ、背筋が寒くなるようなものが多いです。 現実的に起こりえるような題材で、その恐怖の元が幽霊とか妖怪ではなく、人間の内面からでているところが余計に怖いのかもしれません。
交通事故で子どもを亡くした母親が悲しみの果てに、その子どもの「魂」と一緒に暮らし出す。そしてその「魂」は赤の他人のお腹の中で生き続ける。母親はその出産を心待ちにして見守っている・・・。こんな事って普通にはとうてい考えられないことだけれど、子どもを亡くした母親ならば、もしかしたらこんな気持ちになってしまうのかも知れない・・と思うと、単なる思いこみだけではすまないような複雑な気持ちになる。
彼女のサスペンスホラーにはきりきりさせられます。
短編尽くしですが、短い内容で読者を引き込み、あっと言わせるのはなかなか難しいもの。
この本には女のさまざまな情念が描かれています。
毎回あっと言わされ、読みきってしまうこと間違いなしです。
彼女の作品は女性がいきいきと、時に恐ろしく描かれています。
人生には彼女の作品のなかの女性のようにたくさんの落とし穴があるのかも。
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