イントロ、大衆食堂でヒロインが定食を食べるシーンから引き込まれます。この辺、監督のキャラが反映されてそうでいいですね。原作は女の生理的な部分の内向性が生々しく描かれていて重厚な作品なのですが、これをウ"ィジュアル的に表現するのは凄く大変だったでしょうね。もう女優さんの演技力頼みでしょうから…そういう意味では板谷由夏さん、かなり頑張ってると思います。ただ相手役の男優さんが板谷さんの演技レベルまで到達してなかった様な気がします。感情の無いセリフ回しが鼻に付いてまるでロボットの様だ。おまけに尻の上のタトゥーがやけに目障りに感じた。家政婦役の中村久美さんなどは原作のイメージ通りにほぼ完璧な役作りで舌を巻いたんですが…キャスティングのバランスが悪いですね。全体的な評価としては微妙な作品です。
黒谷友香の魅力的な肢体が印象に残ったが、それだけしか後に残らない作品であった。
黒谷が演じる薫里は雑誌のフリーライターで、妻子ある年上の男性と不倫する一方で、年下の彼との新鮮なアバンチュールを繰り広げる。それぞれのシチュエーションで薫里が読む短歌が挿入されるが、短歌でうたわれた繊細な心情が映像で表現しきれておらず、安っぽいメロドラマのようになってしまったのが残念。
作品としての評価は星2つが妥当と思うが、黒谷の熱演を加味して1つプラスしました。
初めて村山さんの本を手にしたのがこの本です。 作者がテレビで話しているのを見て、興味がわいたので読んでみました。
いろんな恋愛模様が楽しめますので、恋愛下手な人は空想にひたれて良いと思います。
いろんなご意見があるようですが 評価が低い方は、幸せな家庭で育った人が多いのでは。 母子関係なんて、嫁姑問題より根深いと思う。
私自身、何不自由なく恵まれた家庭で お母さんも明るくて面白い人で・・・ 幸せな家庭で育ったと人・・と思われていたようですが 人なんて、勝手なことをいうもんですね。
母子の関係が悪いというと、人は決まって 「子供の方が悪いに決まっている」とか 「でも親だし・・・」とか テキトーなことを言います。
私も、夏帆の母と似たような母親に育てられました。 教育という大義名分の下、殴られ蹴られ、 しかし一歩外に出ると、世間に気を遣う母。 自分に子供ができたら、母に対する気持ちも変わるのではないか と期待したけれど、一人目では子供時代の記憶が蘇り、辛い子育てとなり、 二人目を産んでからは、自分で発想の転換をしなければ 子供諸共不幸になると、親との連絡を絶ちました。
夏帆の気持ち、痛い程わかります。 私も、一線を超えてしまっていたら 何をやらかしていたかわからないと思う・・・。 うちの母親の場合、20年間に2人という不倫相手 もいたので、夏帆の方がまだマシかな。 父親の留守の時に不倫相手が家によく来ていたので。 父親に言っても兄妹に言っても 「本人がそれで機嫌がいいんだからいい・・・」というような馬鹿げた反応。 家族公認愛人というわけです。
子供の頃は 私もやはり夏帆のように、言いたいことなんて言えなかった。 いえ 本の中では、夏帆はまだ何も吐き出していないと思う。
もっと激しく母親に罵って欲しかった。 夏帆は優し過ぎると思う・・・ 夏帆が吐き出すことをしていたら どうなっていたのだろう。 母親は変わらないとは思うけど。
本の最後の方で、夏帆のお兄さん弘也が 車中で夏帆に話した言葉は、すごく救われました。 私には、弘也兄さんみたいなわかった人は家族にいませんから。
お父さんの心境も、お母さんの関西弁と並んで 書いて欲しかったです。
・・・本の話の内容に結論はありませんでしたが、 村山さんの中でも、お母さんへの結論がまだ出ていないのだなと 思いました。 私は、母親とは死ぬまで会うつもりはないです。
賞をいっぱい取っているので、どんな小説なんだろう? と胸を膨らませてページをめくる、と・・・ イマドキこれが衝撃作であり、(魂の)彷徨なのだろうか? 出来の悪いテレビドラマのノベライズではないのか?
女性の社会的な活躍や、主婦の不倫など2010年代の現在では 特異でセンセーショナルな事件でもなんでもないし 美人で、肌が綺麗で、スレンダーで巨乳(笑)な30代女性の 楽しい夜の生活を描写するに、ここまで舞台を大仰にする 必要性・必然性が、残念ながら感じられない。 こんな絵に描いたような女性像と安易な母親のトラウマで 女として求められなくなることへの焦燥の心理が 適格に描写できているのであろうか?
上巻は束縛する夫からの逃走劇! 私は一部演劇界にも身を置いているが、そこでも見たこと無い 志澤なるギラギラ肉食系演出家にわざわざ身を投げ出していく 主人公の「彷徨」が語られている。残念ながら人物像も 目玉の性描写も、通俗的の一言に尽きる。 ただ主人公を想い、行動するその行為が、彼女を社会的に 追い詰めていく夫のホラーな態度は素敵。
|