ラジオで「オファリング・チャント」を聞き、つい買ってしまいました。
穏やかな曲ばかりなのでリラックスするにはいいかも。
ただ歌詞が一部しか入ってないので、それが残念。
「旅の仲間」ではCD表面に指輪がデザインされていたが、今度の「二つの塔」では、北にファンゴルンの森、中央にローハン、南にゴンドールが位置する中つ国の地図がデザインされているので、コレクションとしても嬉しい。第一部と同様にエキストラ・トラックもお楽しみ。 さて、曲はといえば、アカデミー賞作曲家の地位に安住しないハワード・ショアの新たな挑戦を感じさせてくれる。「二つの塔」公開前に聞いたときは、ゴラムソングが哀切なあまり、「旅の仲間」でなじんだシャイアのテーマなどが出てくるとほっとしたものだ。しかし、映像とともに聞くと全く印象が変わる。指輪保持者の孤独と葛藤を表現して見事というほかない。 ハワードはオペラの第2幕を意識して作曲したという。人物と背景の紹介がメインとなる第1幕に対し、第2幕は物語が大きく動き始める。このサントラでも離散した旅の仲間がそれぞれに巻き込まれていく新しい舞台が個性的な音色で再現されている。ローハン人のテーマを奏でるハーディンガーという楽器の音色などは、まさに誇り高い騎馬民族のイメージそのもの。 ヴォーカルや民族楽器を多用したハワード音楽の真骨頂であるが、そこで奏でられているのは、まさに指輪戦争の時代の中つ国そのものであって、夾雑物がない。作曲者の原作への深い敬意を感じる。
|