ガイドラインが多くて全部買っていたら大変ですが、胆のう炎、胆管炎は多いので持っていた損はないでしょう。
治療のアルゴリズムも載っていて見やすいです。職場に1冊あれば良いでしょう。
エビデンスに基づいているような体裁ですが、推奨はエビデンスに完全に基づいている訳ではないので注意が必要です。
例えば、
『選択的消化管除菌(SDD)は重症例の感染性合併症および死亡率を低下させる根拠に乏しい。』
と
『重症急性膵炎発症早期のCDHFは、多臓器不全への進展を防止する可能性がある。』
はどっちも書いていることは同じですよね。
『SDDは重症例の感染性合併症および死亡率を低下させる可能性がある。』
と
『重症急性膵炎発症早期のCHDFは、多臓器不全への進展を防止する根拠に乏しい。』
であってもいいわけです。
でも印象はかなり違います。
日本の現状にあわせて推奨を作っているので、このように苦しくなるのでしょう。
ただ、いろんな文献・画像を集めてくれていますし、日本の現状も知ることができるという意味で、膵炎診療に携わる人にとって必読の書であることには異論ありません。
膵臓は、脊椎動物の器官のひとつで、膵液と呼ばれる消化酵素を含む液体を分泌し、 それを消化管に送り込む外分泌腺である。 また、膵臓の中には、ランゲルハンス島と呼ばれる球状に小さな細胞の集塊が無数に散らばっている。 ランゲルハンス島は、1個1個が微小な臓器と考えられ、インスリン、グルカゴンなどのホルモンを血液中に分泌する内分泌腺である。 デコの分泌に異常が出ると糖尿病になるのであるが、本書では急性及び慢性の膵炎、肝臓がんが取り上げられ 糖尿病には言及がない。
体の部位ごとに項目分けされていて、必要なときに辞書のように引いて、症状を確認することが出来ます。非常に見やすくて気に入ったので、私と妻の両親にもプレゼントしました。
父が患ったため、母から相談されて、こちらを含め数冊発注。栄養表示もあり、分かりやすくて良かった、と喜んでもらえました。 他の本は眺める程度だったようです。
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