「善」と「悪」のはざま苦しむジーキル博士。 理性ではわかっていても、「悪」の魅力にひかれるのは、 ジーキル博士だけではないであろう。 人はだれでも、「悪」をしてみたいという願望がある。 この作品を読んでいなくても、 「ジキルとハイド」という通称は 多重人格という代名詞で知れ渡っている。 これは、人の「悪」への願望のためではないだろうか。
何十回、いや何百回観たことだろう。
原作はスティーブンソンの「ジキル博士とハイド氏」。
このDVDの収録は2000年12月ブロードウェイ。
舞台は1885年ロンドン。
人望厚い名医ジキル博士。
病気に侵された父親を救いたい一心で、
自分の身体を実験台にすることを決意する。
開発薬を自らの腕に打ったとたん、
なんと、裏の人格ハイドが現れてしまいます。
ハイドは夜な夜な残虐な殺戮を繰り広げ、
それを抑止できないジキル博士は嘆き苦しみます。
この作品のテーマである善と悪。
興味深いのは、それが一人の人間であること。
人情深いジキルと残忍なハイド。
いったいどちらが己なのか。
いや、どちらも己なのだ。
嫌な自分だからといって消してしまえば
それは自身の破滅を意味する。
二重人格性を描いた作品は
オスカーワイルドのドリアン・グレイの肖像とか
エドガー・アラン・ポーのウィリアム・ウィルソンとか、
そしてこのジキル博士とハイド氏、
どれも悲劇の結末を迎えます。
ハッピーエンドの作品…うーん。パッと思いつかないな。
なーんて。
違うんですっ。
さるきちがこのDVDを紹介したいのは、
そんな二重人格性やらなんやらじゃないのですっ。
ルーシーなのですっ。
ルーシーは娼婦。
毎晩酒飲み客を相手にバーで踊っています。
美貌で客を魅了する彼女。
でもね、
ココロの内にあるのは孤独感と焦燥感。
ルーシーは自身に問いかけます。
“Who am I? What am I?”
そんな彼女がジキル博士に恋をする。
そして新たな人生に夢を馳せるのです。
ルーシーは自分のココロの内にある、
“生命”の輝きを実感したのよね。
…で、その直後ハイドに殺されるのですが。。
演じているのはColeen Sexton。
素っ晴らしい歌唱力です。
彼女の高音にさるきち卒倒。
さるきちは彼女が好きなのです。
さるきちも、一瞬でいい。
ルーシーのように生命の輝きを感じたい。
最初は、絵に魅かれて読みまじめました。
一巻のはじめでは、裁判員がテーマなのはわかっていましたが、
変な背後の生き物に、くだらない漫画か?と疑っていましたが、
この存在が、裁判で主人公が活躍する上で、また、登場人物との関係の
中で、キーになり、親しみを持つようになりました。
読みやすく、文字と絵のバランスや流れがよく、
主人公の感情や考えが分かりやすいです。
裁判員制度に興味がなくても、主人公が上司や裁判員、
被疑者など絡みながら、様々な考えや感情をめぐらせる
展開は、楽しめると思いますよ!
テレビドラマファンの間で伝説の番組と言われている『ジキルとハイド』のサウンドトラック。丹波哲郎主演のSFサスペンス(?)、一度お蔵入りになった後1973年深夜枠で放送されたという曰くつきの番組ながら、一部ではDVD化を望む熱狂的なテレビドラマ愛好家に支持されている作品である。 どこか廃頽的で、人間の2面性を暴きだしたこの作品を象徴するような音ではあるが、オープニングテーマ曲はわりと聴きやすいと思う。ともあれ、この作品に少しでも興味のある人は聴いて頂きたい。
非情に地味な映画です。クライマックスに凄いシーンが用意されています。それまで、この映画のムードになじめない人は退屈もしてしまいそう。クライマックスのシーンも「ジギル&ハイド」の新しいアプローチがユニークであって、やっぱり地味なんですけどね。主演のジュリア・ロバーツも元気のない時期でした。
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