素晴らしいデザインのBOXです。 シンプルで、クールな雰囲気に満ちています。 1970年から1973年までの、どの演奏をとっても最高のパフォーマンスをしている記録が鮮やかです。 新しく発掘されてここに収められている演奏も生気に満ちています。 この時代の作品をひとつのBOXにまとめたのは、なによりも素晴らしいことで、これからもずっと聴きつづけると思います。
しかし、ショックだったのは、「五海ゆうじ氏秘蔵の…」と書かれたCMコピーから、「もしかして五海氏の未公開写真が見られるのでは…」という大きな期待があったのですが、使われている写真は書籍『阿部薫1949-1978』に登場したものばかり。五海ゆうじ氏が撮った阿部薫の写真は、他の誰よりもリアルな姿を写していただけに、ぜひ違ったものにしてほしかったと思います。
また、この時期の阿部薫の演奏をまとめて語れる方も、おられるわけで、7枚のディスク全体を通しての解説も欲しかったなあ、と感じました。
演奏とBOXについてはまったく素晴らしくて5つ星ですが、せっかくの作品にたいする注文で4つ星にしました。
この本は技術的な解説書ではなく、心の様相とか考え方の本。これでスコアーが伸びるなら、100の方法といわず、200でも1000でも書いて欲しい。
(そうすると憶えられないという事態になるが…)
自分が憶えるために、少しメモすると…
・プラス思考でプレーする
・肯定語でプレーする。
・朝の練習はしなくて良い
・ニアピンは無視して届かないクラブで打つ
・ラフに入ったらグリーンまで池と考えて距離を決める
・ラフからのボールは左に飛ぶ
・OBの打ち直しでは、前と違う事をして打つ
・林からの脱出は上の空間も探してみる
・どちらに曲がるか迷ったら、パットはまっすぐ打つ
→これは大変いい話で、まっすぐ打てば下に転がって次打つときはのぼりのラインになるから楽
・ロングパットで歩測はいらない。自分の勘に頼る。
・アプローチで直接カップインは狙わない。手前に止める目標で
→これも大事。私は常にオーバーしているわけだから
たまには技術的なことも書いてあり
・高く止めるボールは、右ひじのリリースを少し早めに。グリップはゆっくりにぎる
・引っ掛け防止には、ボールの少し内側を打つ
・アプローチの距離感を磨く練習法
→10ヤードオーバーしたりショートする練習を繰り返し距離感をつかむ
これでまたひとつ、野望に近づいた…(笑)
阿部薫を知るのに一番手っ取り早い方法は音を聴く事なのかもしれないが、この本は生前に交流のあった人たちの証言やエピソードなど、貴重な情報が満載である。あのスピード感に溢れたアルトの音色と同様、その生き様も疾走という表現がピッタリである。破天荒なイメージが先行しがちだが、本当はとても心の優しい人であった事が随所に感じられる。阿部薫が晩年に出演していたライブハウスのオーナー、騒 恵美子さんのリアルな証言は読んでいて涙が出そうになるほど胸にジーンとくる。
過日、とある書店でエリアーデ著作集を捜している時に偶然知り合った大学院生の女性に、その本の人って、あの白塗りの亡くなった美容関係の人と、大昔の例の男根を切り取った事件の人ですかと、左手に持っていたこの本のことを聞かれました。
一瞬、きょとんとして、すぐに爆笑。
彼女は、ふたりを鈴木その子と阿部定に間違ってくれたのですが、笑わそうとかいうことではなく、それ以外に思いつかなかったそうです、なんということでしょう。
ええっと、これは生誕60年だから出された記念本です。
生きていれば2人ともアラカンだったのに、鈴木いづみは36歳で首吊り自殺、阿部薫の方は29歳でブロバリンという睡眠薬を98錠も飲んで中毒死したという夭折カップルです。
彼女はモデルでピンク女優(死語!)で小説家、彼はジャズマン、アルトサックス奏者で、2人は結婚して一児をもうけて、その後離婚。
1970年代を駆け抜けていったビート・カップルです。
速度が問題なのだ・・・鈴木いづみ 誰よりも早くなりたい・・・阿部薫
アニバーサリイ本だから盛り沢山で、2人のPHOTOアルバムがあり、2人を信奉し愛してやまない人たちによるシンポジウムやエッセイ、中でも副島輝人の「絶対零度に向けての疾走・・・阿部薫小論」が秀逸で、これを読んだ後には周りが塵に見えますが、その他に両人の対談「愛しあって生きるなんて、おそろしいことだ」があり、彼女の6編の小説とエッセイもあり、巻末には年譜と書誌とディスコグラフィも付いていて、ファンならたまらない豪華本ですし、初めての方には完璧ガイド本って感じです。
私は、文遊社の鈴木いづみコレクション8冊と、セカンドコレクション4冊を、たまたま高校生の時にフラリと立ち寄った摩訶不思議な書店=ヴィレッジヴァンガードで見つけた時に、ピーンときて、即購入してむさぼり読みました。
70年代なのにいたって爽やか、少しもごてごてしていなくて古臭くなく、すっかり私のお気に入りです。
記述日 : 2009年9月21日 07:48:34
TM Networkやaccessファンの方ならご存知のドラマー、阿部薫氏のヴォーカルアルバムです。
有名なドラマーで最近は水樹奈々等のサポートドラマーもしていたり、カメラマンとしても活躍なさっている阿部薫氏。
TM Networkやaccessファン以外にも今では知られているかもしれませんが、彼のキャラ丸出しのシュールでカオスな世界観が楽しめるアルバムです。
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