音楽を聴く楽しみは、何といってもその演奏を聴いて、自分が心も身体もウキウキとするところにあるだろう。それはその音楽の流れと自分とが一つになる経験をするということだ。音楽の様式がどうのこうの、時代考証がああだこうだというのはその次に来るべき問題である。 このセルのヘンデルを様式や時代考証の点から否定するのは簡単である。しかし、だからといって多くの人から支持されてきたこの名演に対してダメだしすることは短慮である。専門の音楽学者でもない素人が、しかし本当に心からクラシック音楽を愛する者が、いい音楽だという演奏はやはりすばらしいものがあるのだろうし、私も実際聴いてみて引き込まれた。これは、偉大な表現であることに間違いはない。録音もオリジナルテープからの復刻で鮮明。表現もかえって斬新。 ただ、バロックを愛する者としては、ガーディナーやピノックなどの古楽器による(パイヤールやマリナーによる現代楽器によるものでもいいが)名演を聴いて、なおかつ余裕があればこういう演奏も聴いてほしいと思う。だから四つ星である(演奏そのものは五つ星)。そうするほうが、この厳格さの中に人間くささを漂わせた大指揮者のヘンデルの良さもよりはっきりとわかると思う。
私はパッヘルベルのカノンが大好きなのでその理由でこのアルバムを購入しました。
全曲収録曲が素晴らしく、1000円の出費でこんなにCLASSICが楽しめるのは幸せです。
少し、録音状態が気になるのもありましたが、それを差し引いても、文句無く満足です!
現在も愛され続ける魅力ある曲が詰まったアルバムだと思います。
伸びやかで透明感のある歌声、オルガンとの独唱では歌唱の美しさが際立っている。
(追記:先日自宅にあるY社の7.1chで聴きました。赴任先の装置で聴くより悠に広がりがありオルガンとの歌唱は最高の雰囲気でした。是非リサイタルにも行きたいと思いました。感激です。これだけで十分、従来の星4⇒5にします。)
私は音楽は好きだが、ロック特にヘビーメタル系が好きでクラシックはあまり理解できていないのだがMAKIさんの歌声には感激する。8曲目の「教会のアリア」は特に気に入った、切々とした感情が胸に沁み渡るようだ。
しかしアルバム後半のオーケストラとの歌唱ではやや物足りない感じがする。
最後の曲MAKIさんが歌う「Stand Alone」もいい。不思議に日本人のMAKIさんの方が少しオペラチックで西洋的な歌い方になっており、イギリス出身のSarah Brightmanさんの方が和風で淡々と歌っている。
声の滑らかさではMAKIさん、しかし親しみやすさと香りではSarahの方が優れているように思う。どちらが好きかは好みの問題。二人とも美人だし・・・
美しい歌を美しい声で美しい人が歌う。これはそんな一枚です。
ペーパーバックということで、チープなイメージでしたが、届いたら、意外と大きくて、白くてしっかりした紙でした。 全音譜出版社のものが、絶版ということで、がっかりしていましたが、これで充分使えそうです。
「生ける伝説」イダ・ヘンデルによるバッハの無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ
全曲です。録音は1996年で、最高度のアナログ録音により収録されています。
非常にゆったりとしたテンポで、1音1音を噛みしめて慈しむように演奏されています。
(例えば、パルティータ2番「シャコンヌ」の演奏時間は18分を軽く超えています。)
もはやコメントすることすらおこがましくなるような至高の領域に入っている演奏です。
シェリングの洗練された演奏やクレーメルのシャープで深い演奏など、名盤に事欠かない
バッハの無伴奏ですが、イダ・ヘンデルの至高で現世と彼岸の淵に達するかのような深い
演奏は他に例がないように思われ、バッハの無伴奏が好きな方はぜひ聴いていただきたい
演奏です。
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