飲みすぎて胃を裏返すほどに吐いて、頭は酩酊をとどめているのに、身体は一足先にすっきりしているときのような。 あるいは、一晩中踊って、明け方の薄青の中を地下鉄の駅に向けて、鈍重な体に、それと裏腹に風通しのよい頭を乗せて歩いているときのような。 そういう、自分の中でいろいろなことが裏腹に、ばらばらに存在して、それらに引き裂かれるときの苦痛と快楽の喘ぎを再現させられる音が鳴るアルバム。 星を一つ減らしたのは、そんなふうに翻弄されるのが、くやしいから。
美人女優としては最高峰の名声を博したといってもいいリズ。その美しさをたっぷり堪能できる作品と言えばこれ。セットもこれ以上は考えられないほど豪華絢爛。CGじゃないことをふまえてその迫力を堪能されたし。
ただし。人間関係の描かれ方には甘さが見られ、感情移入しにくいところは多々あり。ストーリーも目が離せないような起伏が随所に盛り込まれているわけでもなく、その辺りは最初から期待しないで見た方がむしろ楽しめるはず。何しろ約4時間という長さ、ストーリーに引っ張られて観るような姿勢だと途中で飽きるのも自然。
あくまでも、美しさ、豪華さの一つの頂点を堪能できる作品だと思って鑑賞することを薦める。
何も書く気がしないのは、「全ては聴く本人次第」という至極真っ当な評価しかできない。 という所に菊地氏がこの作品を落とし込んでるからだと思う。 美しいと思う人もいるだろうし、汚いという人もいるだろう。 全ては、聴く側=客体の問題なので、安易に「いい」「悪い」という批評を下しえないんじゃないかな。 「右か左か」という針の振れきった判断ができないし、したくない。 でも、不思議に思うのは菊地氏のソロ作品を聴くと、 ひたすら各人のプレイヤーとしての凄さを発見していくんですけど。 菊地氏はプロデューサー冥利に尽きると言ったところでしょうか。 この作品を聴いてもその感想は変わらない。というかむしろなお凄い。 各々プレーヤビリティが高いのは勿論わかってるんですが、 それを如実に発見させてくれる音楽には中々出会えないので。 だとすると、細部までがちがちにアレンジした。というよりは、 各々のプレーヤーにある程度、裁量を持たせた自由度の高い作品なのかもしれません。 まかり間違ってもフリージャズじゃないでけど。 あぁ、にしても大友氏のギターには奮えます。 なんだろうな、リズム感が半端じゃないんですよね。 ソロ一発目「デキュスタシオン・ア・ジャズ」における「無調ボサノヴァ」での ギターには目ん玉飛び出たもん。少しでもギター弾いたことある人間なら、 あのリズム感には怖さすら覚えると思う。
著作「スペインの宇宙食」を読んで、よりいっそうファンに なった菊地ナルヨシさんの2005年作。 カヒミ・カリィさんとの息もぴったりルック・オブ・ラブに はまりました。 個人的にはキップ・ハンラハンの諸作に通じるものがあると 思います。ラウンジ・ミュージックのマナーもたっぷり。 お好きな方はぜひ。
DVD化されていないのが残念な興味深い作品、1970年公開作品、主演のエリザベス テイラーは当時38歳、絶世の美女といわれた女優リズも私生活で演技派俳優で夫のリチャード バートンと出会い、こんなに存在感のある力強い演技が出来る様になりました、共演は超個性派俳優のマイケル ケーン、30代から俳優を目指した彼は超個性的な役柄を演じる事が多く存在感があります!、こんなふたりの共演作品ですから脚本の良さもあって興味深い人間ドラマ作品に仕上がっています、このふたりが夫婦役というのも興味深い。
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