とても静かな映画でした。まるで、遠い異国の友人から送られた、写真集のページを繰るような映画でした。深い悲しみにふちどられた、たくさんの写真と、何枚かの明るく屈託のない結婚式の写真。先住民の血を引く人々の厳しい暮らしと、白人ピアニストの大きなお屋敷の写真。詩のように心にひびく説明文の添えられた、一冊の写真集のような映画でした。母から娘ファウスタ(マガリ・ソリエル)へと、生まれる前から受けつがれてしまった悲しみ。いつの時代も、どこの国でも、犠牲となるのは先住の人たちや女たち...。女たちの滂沱の涙の染み込んだ、ファウスタの歌声はファウスタの心の雫です。監督も撮影も女性。ひとりの女性の悲しみに、国のつらい歴史を託した、女性の手による映画。ラストシーンは、やっと咲いた、白い可憐なジャガイモの花。希望の見える終わり方。主人公ファウスタは、悲しみの呪縛を乗り越えて、「歩み出す」ことができました。...でも、手放しで喜ぶハッピーエンドではないのかも。重い歴史は、一歩、一歩、「歩み続ける」ことでしか、軽くはならないと思います。歩みを止めたら、留まることはかなわず、後戻りしてしまうもの。そんなふうに思います。悲しみは、時とともに薄まりはしても、消え去りはしないと思います。むしろ...忘れ去ってしまったり、「なかったこと」にしてしまっては、いけないのだと思います。(「なかったこと」にしないために、そして新たな悲しみを生まないために、この映画は作られたのだ思います。)レイプ防止に、膣にジャガイモを挿入する(気味悪がらせるために)。直接的な映像はありませんし、DVDの文字解説にもあるように、寓話であり、(ジャガイモは)寓意的表現ではあると思います。しかし、「膣にジャガイモを〜」と、聞いただけで、あるいは文字を目にし、想像しただけで、女性であればとてつもない違和感を覚えることと思います。土の付いたゴツゴツした手触りのジャガイモ。レイプ以前に、どう考えても、自分の体にダメージを受けてしまう。当然、映画の中の彼女もそんなことは判っています。でも、そうせざるを得なかった女たちの悲しみ。そして、このような表現を使った女性監督の気持ちが、ヒシヒシと伝わって来ました。★どちらかと言えば地味で、とても重いテーマですが、いつもと違う時間の流れる繊細で美しい映画です。
元 GALNERYUS のYama-B は欧州の 一番大きなオープンエアフェスティバルに!
【ぬ~ぼ~ミニシアター】 第45話 ぬ~ぼ~で雨宿り
3070山室展弘先生 多摩川一般競走 優勝(2005.12.31) 優勝者インタビュー
タダで朝マック試せる!③はじめてのソーセージマフィン
真木よう子「瞳に花火」篇
甘ったれうどん
C2-Project vol.06 「BREAK」 Creative Configuration
青年座交流プロジェクト『欲望という名の電車』予告編2.mpg