初めてミステリーを読んだのがこの作品。
死刑制度や冤罪など普通は避けてしまいそうな小難しい話をここまで初心者にもわかりやすく書かれていて最後まで苦にならずに読むことができました。
話の序盤の純一の行動がラストで一気にわかったとき、哀しさとも寂しさともなんともいえない感情がわきあがってきて、せつなくなってしまいました。ミステリーって面白っ!って思わせてくれるには十分な作品だと思いました。
ヒューマンドラマでなくサスペンス要素もあるということで 今さらながら鑑賞
反町の出演作の中で、唯一と言っていい演技力を求められる大作だったと記憶しています そう、まるでスタローンのコップランドのような・・・ ジャッキーのミラクルのような・・・ あかんがな
原作も読まず、予備知識一切なしで鑑賞 予想の範疇の次第点
とにかく反町に殺されたやつの親父、むっかつきますわ〜 あんな歪んだ息子に育てておいてあの自己中心的極まる反町への非難・・・ ま、実際、世の中、あんな親ばっかだけどね
てか私は言いたい! 死刑当日を迎えて仏の境地に達した宮迫の あの前髪をピっと固めて頭頂部を前方に寝かせたあの髪型はなんなの!
独房で首吊り自殺未遂→絶食→努に諭され母を思って生きる→悔恨→カトリックに帰依→静かに死刑当日を迎える
で、その日の朝にあの髪型にしてるのが実に不自然! 反町が貧相なキャラ作りを頑張ってるのに なぜに宮迫がハゲ隠し髪形を貫いているのか!
ドラマの根幹のひとつでもあるこのシーンに あのセットしないとなしえない不自然な髪型があることでこの映画かなり台無し
てかたまには死刑制度を好意的に描いた作品を見たいものです
久しぶりに、喜怒哀楽を刺激してくれる小説に出会った。 舞台は刻々と変化をする
・コンゴ共和国ジャングルでの生き残りをかけた傭兵部隊 ・日本にて無実の罪で指名手配されつつも、創薬に励む大学院生 ・アメリカ合衆国、国家最高機密の事象をそれぞれの思惑の下に処理していく大統領と各機関幹部 現実的には交わる事の無いはずの傭兵と大学院生、彼らはウィルスと戦う事により、一人は自身の息子の命を。そして一人は世界中で病に冒されている患者の命を守るはずだった。しかし、それはアメリカ合衆国の陰謀と衝突し、全く予期せぬ展開へと歩を進める事になる。 尊い命を守るために、人類を滅ぼす可能性を守るジレンマ、そこには、ヒトとチンパンジーが分かれた最初の進化の段階に酷似した事象“超人類”の誕生が関与していた。ジェノサイドとは一般的には大量虐殺を指す。がしかし、本書での意味は“一つの人種・民族・国家・宗教などの構成員に対する抹消行為”が適訳だろう。果たして、ジェノサイドの脅威にさらされるのは、キリスト教徒以外か、コンゴの先住民族か、我々人類か、未知なるウィルスかそれとも・・・
テンポ良く移り変わるシーンは、その親切な文章構成から読み手の想像をサポートしてくれ、さながらハリウッド映画を見ている様に脳裏に映像をもたらしてくれた。 『新種のウィルス発見による人類滅亡』という、お決まりのストーリーを楽しく読んでいたつもりが、気がつけば、“ヒト”とは何かを問われている展開の広がり具合とスピード観に、驚きながらも極めてエンターテイメント性の高い本書に共感を覚えた。
小説、特に本書の様な類いの書籍を評するにあたり気をつけなければならない事、それは“ネタばれ”の度合いだろう。その意味からすると、表紙に飾られている“帯”に書かれているコメントは、程よく読書欲を高めることに成功している。ここに記す書評についても、ネタばれは“超人類”の誕生に留めておき、登場人物の感情、ストーリーに言及するのではなく、それこそ良い塩梅に作品構成と著者の感情について考察してみたい。
著者の作品は本書が初めてだったため、本書を読むにあたり、著者の指向、価値観、好き嫌い等の前情報は一切無かった。そう言った中で、本書を読んだ率直な感想、それは、あまりにも日本人を侮辱・侮蔑しているのでは無いか、という気持ち悪さ。そして、偏り過ぎた戦争観だ。物語の随所に見られるそれは、ストーリーへの関係性を全く持たぬ独立した価値観として、ぶしつけに読者の目に晒される。 南京大虐殺を引き合いにだしたり、傭兵部隊の一員である日本人を精神異常者の様に振る回らせ大量殺人を行わせたり、関東大震災で日本人による在日大虐殺があったと断定したりと、決して右寄りではない僕ですら『何と言う反日思想・・・』と目を疑いたくなった。 そして、アメリカ合衆国に対しても、これでもかと言う程の嫌悪感をあらわにしている。それはひとえに“暴力”と表現され、さらにはキリスト教的思想についても“悪”のレッテルを貼っているのだ。それは、本書の最後に記載している『参考文献』を見れば明かだ。一部抜粋する。 『アメリカの秘密戦争』『戦争大統領』『ブッシュの戦争株式会社』『差別と日本人』『関東大震災』『南京事件』『南京戦 切りさかれた受難者の魂 被害者120人の証言』等、 本書は少なくともこれだけの“反日反米思想書籍”の主張を含んでいるのだ。著者の思想をモロに反映している書籍なのだとすれば、安易に同調しながら読み進める訳にはいかない。
確かに、読了後の感想は「おもしろい」。が、それはあくまで“エンターテイメント”としての感想に留まる。ハリウッド映画とすればこれほどの想像力、スピード感に満ちた作品には中々出会えないだろう。が、 ミステリー・ホラーとしての表現力、事前調査量は、貴志祐介『天使の囀り』に遠く及ばない。 SFとしての発想力、先見性は池上永一の『シャングリ・ラ』の方がよほど長けている。
確かに『おもしろい』のだが、著者のグロテスクなまでの反日反米思想はどこか宗教的な雰囲気まで漂い気味が悪く、他の著名な作家に比べると表現力、発想力にもまだまだ伸びしろがあると言う事で★2つ減となった。 満足したのに酷評したくなるのは、僕が天の邪鬼だからなのではなく、本書が伝える“人間性の狂気”を否定したいという本能的な拒否感から来ているのだとして、それすらが著者の意図する範疇の中だとするとこれほど完成された書籍はない。
悪党の主人公、八神俊彦。 彼は悪い自分と訣別するために骨髄移植のドナーとなり、 移植手術のための入院を翌日に控えていた。 だが金銭に不安があり、金を借りるために友人宅を訪ねる。 しかしそこで見たのは友人の死体。 おまけにその場で面識のない複数の人間に襲われ、 八神は逃走を開始する。自分の骨髄液を待つ白血病患者の為にも、 何とか明日までには病院に行かなくてはならないのだが・・。 追っ手をかいくぐりながら病院に向かいたい八神。 そして八神を追い続ける謎の集団。 一方、不気味な風貌と処刑方法で次々と殺人を犯す 謎の人物・グレイヴディッガー。 ストーリーは疾走感を含みながら展開していく。 グレイヴディッガーがあの風貌をする理由や、 中世の処刑方法に拘る理由等、疑問点もいくつかあるが、 ストーリー自体は面白いし、何より疾走感があるので、 個人的にはそういった違和感は些末な事であり、許容範囲。 映像化しても面白い作品になるかもしれない。
|