ハオチェン・チャンのコンサートに行って深く感銘を受けたので、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールのことが知りたくて購読。日本では辻井伸行さんのことばかりがクローズアップされていたので、このコンクールに同時優勝したピアニストがいたことも知らなかった。 この本では、辻井さんのことだけでなく、コンクール全般について網羅的に解説紹介されている。出演者や関係者、審査員などのインタビュー、コンクールの成り立ちや、このイヴェントを支えるホストファミリーやボランティアなど多くの人々の活動も興味深い。そしてこのコンクールが出場者達にとっていかに厳しい試練を乗り越えなければならないハードなものなのかがわかった。 予選、準予選、ファイナルのそれぞれについて、主要な出場者の演奏についての著者の批評も的確でわかりやすい。DVDのドキュメントなどではわからない個別の演奏の出来不出来や特徴もわかって、チャンと辻井さんがなぜ優勝を勝ち得ることができたのかが納得できる。どんぐりの背比べなどではなく、やはり2人はすごかったのだ。 私はチャンの生の演奏を聴いたとき、将来の巨匠の若いときに遭遇したような驚きをもったのだが、著者も「天才の誕生を目撃したような気がする」と評していて、チャンについて同じ印象をもたれたのだなと思った。「なんだか他のピアニストと違う」「全曲を通して音はキラキラと光り、リズム感は抜群で、聞いていて涙が出そうだった」という評には全く共感する。 そして辻井さんが、純粋にピアニズムという点でいかに聴衆の心を打つ演奏をしたかが語られている。今度はぜひ辻井さんの生の演奏にも触れてみたい。
私が辻井君のショパン協奏曲第1番を全曲初めて聞いたのは、ヴァン・クライバーンのウェブサイトでした。コンクールのドキュメンタリーでも、審査員の方が「甘美で優しく、心揺さぶる誠実さで弾いている。涙を抑える事が出来ず、部屋の外に出た。」と絶賛されていましたが、私も涙が止まらず最後まで感動しどうしでした。この曲は、ショパンが故郷ポーランドを発つ時に、自分で演奏したと伝えられていますが、彼の演奏を聴いていると、ショパンの切ない思いや故郷への心残りが伝わってくるように感じられます。フォートワース管弦楽団も辻井君の演奏に呼応して、一体となって盛り上がって行く演奏は、コンクールというよりコンサートのようですばらしいと思います。また曲の終わりに聴衆の拍手と歓声が入っているので、コンクール会場にいるような臨場感もあり、自分も観客の一人になったような気分も味わえます。
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親がネガティブな言葉を使わないことは、大変重要です。
自分でも意識しないうちに「できない」「無理」「早すぎる」といった消極的な言葉を使いがち。
親が子どもの才能の芽を摘んでしまっていることと同じです。
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この文章を読んで、自分の子育てのやり方をズバリ指摘されたようでドキリとしました。
ついつい大人の都合で言ってしまっていたり、親の思い込みや押し付けで発しているネガティブな言葉の数々。
自分の子ども時代には、親のそうした言葉にうんざりしていたのに、いつしか自分も同じことをしていることに気づかされました。
本書は、辻井いつ子さんのとことんポジティブな考えで書かれており、最初は体験記かと思って読み始めた私も読み進めて行くうちに励まされるようになりました。ピアノや全盲と言ったキーワードに関係なく、子育ての在り方として学ぶことが多い本です。
テレビでOAされていましたが途中からしか見ていなかったので購入しました
音を奏で出す指先だけではなく彼の持つスマイルや周りの方たちのスマイルが相乗効果になってここまですばらしい演奏が出来るのだと思いました
ピアノ協奏曲 ラ・カンバネラ
この2曲はよく彼が演奏する映像で耳にすることがあったのですが 今回は普段でも聴かないショパン『ピアノ協奏曲第一番』を初めて聴きました。今まで感じたことのない不思議な感動を覚えました とにかく最初から最後まで感動の涙が続くドキュメンタリーでした
わたくしもピアノを趣味としそして左目の手術をして眼鏡で少し矯正しています。
とてもうれしかったですよ。わたくしは見えるけれどやはり人様の前で弾くこともあります。
暗譜ですよね。すばらしい。コンサートはかなり暗譜の方が多いですね。
のぶくん、なんてちょっとなれなれしいかしら。でも本当に自分の子供達をみるようで
そー呼んでしまいます。ラフマニノフ、ショパン、いちどはピアニストなら通る路であり
とてもむずかしいですよね。すばらしい楽曲は心を熱くし、そしてご家族、先生みなさまの
やさしさが分かりますよね。受賞は自分の事のようにうれしかったで゛すよ。
みなさまもこの純真な音色からのぶくんのハートを聴きとってください。
すべての楽曲は微細なところまで手を抜かない、そんな姿勢にわたくしも強くなくてはと、
反省しています。
体裁も佐渡さんとほっぺがつくくらいに天真爛漫で明るいジャケットです。
ベルリンドイツ交響楽団とともに沢山の方に聴いてたのしんでほしいです。
推薦いたします。
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